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樹木シリーズ133 アメリカハナノキ(アカカエデ)、ハナノキ

INDEX アメリカハナノキ(アカカエデ)、ハナノキ
  • 紅色の花と紅葉が美しいアメリカハナノキ(赤楓・紅楓、カエデ科)

     米国北部、カナダの沼沢地や川岸に多く生える落葉高木。日本の「ハナノキ」の近縁種で、各地の公園樹、街路樹として植栽されている。別名アカカエデ、ベニカエデと呼ばれている。早春、葉よりも先に紅色の花が咲き、秋には美しく紅葉する。 
  • 名前の由来・・・アメリカ大陸のハナノキであることから。早春、紅色の花が咲き美しいことから「ハナノキ」。別名アカカエデ、ベニカエデとも呼ばれている。 
  • 花期・・・4月、高さ40m 
  • ・・・葉より早く橙紅色~濃紅色の花が枝先に集まってつく。雌雄異株。
  • 真赤なツボミ
  • ・・・対生し、3~5中裂する。縁には不揃いの鋸歯があり、脈に沿って赤い筋が入ることがある。裏面は白っぽい。
  • 翼果・・・長さ約2cmで、ほぼ水平に開く。 
  • 樹皮・・・若木では明るい灰色で滑らか、成木では暗灰色で縦に裂け目が入る。 
  • 紅葉・・・初め黄色に黄葉し、次第に紅色に紅葉する。 
  • 第三紀周北極植物・・・ハナノキとアメリカハナノキは、「第三紀周北極植物」の一つとされている。第三紀の中でも温暖であった6500万年前~2300万年前の頃、暖かかった北極周辺で生まれた植物が、その後の寒冷期に、アメリカ大陸とユーラシア大陸に分かれて南下、環境の変化に適合して進化・分化していった。 
  • 落葉
ハナノキ
  • 花も葉も真紅で美しいハナノキ(花の木、カエデ科)

     早春、真紅の花を枝に咲かせて美しいのが和名の由来。秋の紅葉も、燃え立つように美しい。氷河期の遺存種で、主に岐阜・愛知両県の一部の湿原周辺に少数が自生している。近縁種のアメリカハナノキは、遠く離れて隔離分布している。メグスリノキと同じく、樹皮や葉を煎じて洗眼に用いる。 
  • 名前の由来・・・早春、葉が伸びる前に真紅の花が咲いて木全体を彩り、美しさが際立つことから、「花の木」と書く。別名ハナカエデ。 
  • 花期・・・4月頃、高さ20~25m
  • ・・・葉が出る前に真紅の花が咲く。特に雄花は上向きに多数集まってつき、目立って美しい。雌花は長い柄の先に下垂れしてそのまま実に育つ。雌雄異株。
  • ・・・浅く3裂する。裂けない葉もある。裏面は白っぽく柄は赤い。
  • 樹皮・・・灰白色で縦に裂ける。
参 考 文 献
  • 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
  • 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
  • 「里山の花木ハンドブック」(多田多恵子、NHK出版)