本文へスキップ

樹木シリーズ167 コトネアスタ―

  • 野鳥や昆虫観察も楽しめるコトネアスタ―(バラ科)

     コトネアスターは、寒さに強く、果実や紅葉、白い花も美しいことから、グランドカバーや庭木として植栽される。中国南西部~ヒマラヤ原産の常緑小低木。匍匐性で地を這うように伸びる。種類によって千差万別だが、ここではクリプトン正面入口の斜面にグランドカバーとして植栽されている匍匐性のコトネアスター(バラ科の常緑低木)を取り上げる。真っ赤な実には野鳥、白い花には多くの昆虫たちが訪花する。 
  • 名前の由来・・・学名「コトネアスター」による。日本語に訳せば、「マルメロに似ているもの」との意味だが、とても似ているようには見えない。 
  • 花期・・・5~6月 
  • ・・・葉は互生で全縁。表面は深緑色で光沢がある。裏面は白緑色で、両面とも毛がある。 
  • ・・・白い5弁花の花を多数つけ、満開時にはよく目立つ。コトネアスタ―と言えば赤い実が注目されるが、白い花の群れも見事である。 
  • 雄しべ、雌しべ・・・真ん中に雌しべが1個、その周りに雄しべが多数並ぶ。花蜜と花粉を多く出すのか、たくさんの昆虫がやってくる。 
  • 虫媒花・・・ハナバチやハナアブの仲間、チョウ、訪花性のガなどが訪れる。
  • クモの巣が至る所に見られる・・・クモたちは、花が咲く前から訪花昆虫を狙ってたくさんのクモの巣をかける。
  • 果実・・・11~12月頃、鮮やかな紅色に熟し美しい。 
  • 果実と野鳥・・・真っ赤な実に誘われて、ヒヨドリやヒレンジャク、キレンジャクなどたくさんの野鳥たちがやってくる。 
  • ウメエダシャク・・・コトネアスタ―の上に羽化した成虫が数羽いた。食草はバラ科とあるので、幼虫はコトネアスタ―の葉を食べていたのだろうか。