本文へスキップ

樹木シリーズ184 マルバシモツケ

  • 白い花に様々な昆虫が集まってくるマルバシモツケ(丸葉下野、バラ科)

     亜高山帯から高山帯の岩礫地やハイマツ林の林縁、火山灰などに生える落葉低木でよく分岐する。枝先に小さな花が多数集まって咲き、花弁より長い多数の雄しべがある。日当たりの良い所を好む。栽培種のコデマリと同じく、白い花の上が広く平らでとまりやすいことから、多種多様な昆虫が集まってくる。 
  • 名前の由来・・・葉が丸く、雄しべの多数出た花がシモツケに似ていることから、丸葉下野と書く。シモツケは、栃木県下野の国で発見されたことから。 
  • 花期・・・7~8月、高さ0.2~1.2m 
  • 樹形・・・よく分岐し、こんもりと丸まった樹形になる。 
  • ・・・互生し、楕円形~倒卵形で先は丸い。縁には毛と重鋸歯があり、葉の先の鋸歯は大きいが、基部付近では浅くまばら。
  • ・・・枝先に白い花を多数集まって咲く。花弁は5個で円形。 
  • 雄しべ・・・多数あり、花弁の外側に長く突き出る。
  • 果実・・・5個の袋果で、直立して並ぶ。
  • 花に集まる昆虫・・・チョウの仲間、ハナバチの仲間、ハナアブの仲間、甲虫類、アリなど。(写真:ヒメキマダラヒカゲ)
  • ミヤママルハナバチ
  • オオマルハナバチ
  • ムネアカクロハナカミキリ
  • ヒゲナガハナアブ 
参 考 文 献
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「山渓カラー名鑑 日本の高山植物」(山と渓谷社)
  • 「フラワートレッキング 秋田駒ヶ岳」(日野東・葛西英明、無明舎出版)