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樹木シリーズ185 サワシバ

  • 焚き火用の柴に利用されてきたサワシバ(沢柴、カバノキ科)

     山地の沢沿いの斜面など湿った場所に多い。春、黄色い花が穂になって垂れ下がる。果穂は、葉状の果苞が密に重なり、風に舞って散布される。シデの仲間では最も北にまで分布する。北海道、本州、四国、九州の沢筋に広く分布。
  • 見分け方・・・花も果穂もクマシデに似ているが、シデの仲間では唯一基部が深いハート形なので見分けられる。 
  • 名前の由来・・・沢に生え、昔から焚き火用の柴として利用されたことから、「沢柴」と書く。 
  • 花期・・・4~5月、高さ約15m 
  • ・・・広卵形の葉は互生し、基部は深い心形。側脈は15~20対。葉先は鋭く尖る。 
  • ・・・長さ約5cmで緑黄色の雄しべは前年枝から、緑色の雌しべは本年枝の先から垂れ下がる。雌雄同株。 
  • 果穂・・・シデの仲間では最も長い。秋になると乾いて開く。 
  • 樹皮・・・灰褐色で浅い菱形の裂け目ができる。 
  • 用途・・・床柱、器具、シイタケの原木など。 
参 考 文 献
  • 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
  • 「里山の花木ハンドブック」(多田多恵子、NHK出版)
  • 「樹木図鑑」(鈴木庸夫、日本文芸社)