樹木シリーズ208 カラタネオガタマ、オガタマノキ
INDEX カラタネオガタマ、オガタマノキ |
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- バナナの香り漂うカラタネオガタマ(唐種招霊、モクレン科)
中国南部原産の常緑低木。江戸時代中期に渡来し、暖地の神社や庭園などによく植えられている。黄白色の花は、縁が紅色に染まり、バナナのような甘い香りがする。果実は、秋に熟すとパックリと裂け、赤い種子を出す。別名トウオガタマ。近縁種オガタマノキは、関東地方から沖縄の山地に自生する常緑高木。別名ダイシコウと呼ばれている。
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- 名前の由来・・・唐から種が渡来したオガタマノキだから「唐種オガタマノキ」。オガタマは、霊を招くと言う意味の「招霊(オキタマ)」が訛ったものと言われている。和名は「唐種招霊」。
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- 中国名・・・含笑樹、含笑花などと呼ばれ、宋代には南方きっての美花としてもてはやされたという。
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- 葉・・・楕円形又は長楕円形で、縁がやや波打つ。表面は、濃い緑色で光沢がある。
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- 花・・・花は直径約3cmで、バナナのような甘い香りを漂わせる。ただし午前中は余り香らず、午後になると傍を通っただけでバナナの香りを放つ。花弁とガク片はともに黄白色で、縁は紅色を帯び、内側に紫紅色のボカシがある。
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- 花弁・・・花弁は満開でも開き切らない。半開のまま1~2日で落下してしまう。
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- 果実・・・袋果は、10~11月に熟して裂け、赤い種子を出す。
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- 近縁種オガタマノキ(招霊木、モクレン科)
オガタマノキは、関東から沖縄の山中に自生する常緑高木。神事に使われることから、神社の境内によく植えられている。葉の脇に帯黄白色の芳香のある花をつける。果実は、モクレン科の特徴である袋果の集合果。
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- 花期・・・2~4月、葉の脇に芳香のある花が咲く。花弁とガク片はともに白色で、基部は紅紫色を帯び、合わせて12個ある。雄しべと雌しべは多数。
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- 葉・・・長楕円形で皮質。表面は光沢があり、裏面は有毛で灰白色
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「講談社ネイチャー図鑑 樹木」(菱山忠三郎、講談社)
- 「樹木図鑑」(鈴木庸夫、日本文芸社)
- 「樹木 見分けのポイント図鑑」(講談社)
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