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樹木シリーズ210 サツキ

  • サツキ(五月・皐月、ツツジ科)
     関東以西の川岸の岩場に自生するツツジの仲間で、別名サツキツツジとも呼ばれている。開花は、他のツツジ類より一ヶ月ほど遅い5月末から。花の美しさと繁殖力の強さから、江戸時代より盛んに園芸品種が作られ、庭木や盆栽として親しまれている。花は枝先に1~2個つく。朱赤色の花には、アゲハの仲間がよく蜜を吸いにやってくる。 
  • サツキとツツジの違い・・・サツキは、ツツジの仲間なので他のツツジ類とよく似ている。その違いは、
    1. 雄しべの数・・・ツツジは5本以上、サツキは5本
    2. 咲き方・・・ツツジは一斉に開花し、その後に新芽が伸びるか、開花中に伸び続ける。サツキは新芽が伸び切ってからパラパラと開花する。
    3. サツキは、ツツジより一ヶ月ほど遅れて開花する。
    4. サツキは、ツツジより花も葉も小さい。
  • 名前の由来・・・他のツツジに比べ花の咲く時期が遅く、旧暦5月(5月下旬~7月上旬)頃に咲くことが和名の由来。 
  • 花期・・・5~7月、高さ1m 
  • 野生のサツキ・・・川岸の岩上などに生えるが、生育地は減少の一途を辿り、野生種に出会えるのは稀だという。
  • ・・・葉は互生し、長さ2~3.5cmの披針形または広披針形で質は厚い。縁には微鋸歯がある。
  • ・・・枝先に朱赤色、紅紫色の花が1個、稀に2個咲く。花冠は直径3.5~5cmの漏斗型で5中裂し、上弁に濃い斑点がある。雄しべは5個で葯は暗紫色。雌しべは1個。
  • 園芸品種
  • 道路、歩道の植え込み、庭に植えられたサツキの園芸品種 
  • サツキの盆栽 
  • サツキとアゲハ・・・ツツジ類の花には、アゲハの仲間がよく蜜を吸いにやってくる。
参 考 文 献
  • 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
  • 「講談社ネイチャー図鑑 樹木」(菱山忠三郎、講談社)
  • 「樹木図鑑」(鈴木庸夫、日本文芸社)
  • 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
  • 「里山の花木ハンドブック」(多田多恵子、NHK出版)