樹木シリーズ224 ナンキンハゼ
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- 真っ赤な紅葉が美しいナンキンハゼ(南京櫨、トウダイグサ科)
中国原産でロウの原料として江戸時代に導入され、西日本以南で栽培された。秋になると、スペード形の葉が黄色から紅色へと紅葉が見事なことから、公園や街路樹として植えられる実が熟すと果皮が裂け、白い種子がむき出しになる。この白い部分を蒸してロウを採取する。ジシュウカラやスズメなどの野鳥が好んで食べ、種子を運ぶことから、関東地方以西では、しばしば野生化しているという。
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- 名前の由来・・・ハゼノキと同じく種子からロウや油がとれることから、中国原産のハゼの意味から。ただし本種はウルシ科ではなく、トウダイグサ科。
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- 葉・・・縦の長さより幅の方が長いスペード形で、葉柄が長い。基部には一対の腺点があり、枝葉を傷つけると乳液がでる。
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- 樹皮・・・灰褐色で、小さな皮目が多い。老木になると、縦に裂け目ができる。
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- 花・・・長さ6~18cmの花序の先に多数の雄花をつけ、基部に少数の雌花がつける。
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- 虫媒花・・・芳香がある黄色の花には、ミツバチなどの虫たちがやってきて花粉を運んでくれる。
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- 実・・・蒴果は直径約1.3cm。実はややゆがんだ球形で、熟すと3つに裂け、中から3個の種子をだす。種子は堅く、ロウを被って白っぽい。その白い種子からロウや油がとれる。
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- 種子と野鳥・・・油脂分が豊富な種子は白く目立つので、スズメやエナガ、メジロ、カワラヒワ、シジュウカラ、キジバトなど多くの鳥たちが食べて、種子を運んでくれる。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
- 「樹木 見分けのポイント図鑑」(講談社)
- 「野鳥と木の実と庭づくり」(叶内拓哉、文一総合出版)
- 「講談社ネイチャー図鑑 樹木」(菱山忠三郎、講談社)
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