樹木シリーズ225 イイギリ
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- 真っ赤な実がブドウのように垂れ下がるイイギリ(飯桐、ヤナギ科)
赤い実が高い枝からブドウの房のように垂れ下がるのが特徴。他に食べる実がなくなった頃、主にヒヨドリが一気に食べ尽くし、種を遠くに運んでくれる。またハート形で丸みのある三角形の大きな葉と赤みを帯びた長い葉柄も特徴。公園や里山、山地に生える。本州以南に分布するが、秋田では準絶滅危惧種に指定されている。
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- 名前の由来・・・この大きな葉で「飯」を包んだことと、「桐」材の代用にしたことから「飯桐(イイギリ)」。
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- 別名・・・艶のある赤い実をナンテンの赤い実に例えて、ナンテンギリ(南天桐)と呼ばれていた。ちなみに食品売り場などで販売されている「南天箸」の多くは、イイギリが使われているらしい。元々ナンテン材の資源は箸に加工するほど豊富ではないことから、その代用品として別名「南天桐」と呼ばれるイイギリが使われているという。
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- 葉・・・大きな三角状のハート形で、縁に粗い鋸歯がある。少し赤みを帯びた葉柄は、10~20cmと長く、葉に近い葉柄上に一対の蜜腺がある。
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- 花・・・鮮やかな黄色い花が葉の下側に房状に咲く。雄花はフサフサした雄しべが目立つ。雌雄異株。雌株の雌花は黄緑色で余り目立たない。
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- 果実・・・球形で赤く熟す。たわわに実った赤い実は、遠くからでも良く目立つが、落葉後も遅くまで食べられずに残っている。
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- 赤い実と野鳥・・・鳥たちにとっては美味しくないのか、他に食べる実がなくなると、主にヒヨドリが食べるという。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
- 「樹木 見分けのポイント図鑑」(講談社)
- 「野鳥と木の実と庭づくり」(叶内拓哉、文一総合出版)
- 「読む植物図鑑vpl4」(川尻秀樹、全国林業改良普及協会)
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