樹木シリーズ228 ゴンズイ
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- 実が赤と黒のコントラストで目立つゴンズイ(ミツバウツギ科)
関東地方以西の雑木林や低山の林縁など、日当たりのよい場所に生える。秋、クサギと同じように、赤色の果皮と黒い種子で鳥類にアピールする二色効果の果実が際立つ。しかし花は小さく地味で、樹木としての有用性は低いと言われている。
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- 名前の由来・・・材がもろく、木全体に臭気があり、春先に枝を切ると樹液があふれ出るなど有用性が低い。一方、魚のゴンズイはトゲに毒があり、外道扱いされる点が本種と似ていることや、樹皮や太い枝に入る縦筋もゴンズイの模様に似ていることから、など諸説あるが定説がない。
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- 葉・・・長さ10~30cmの奇数羽状複葉で対生する。小葉は幅が狭い卵形で、縁に細かい鋸歯がある。厚みと光沢があり、葉先が尖る。
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- 果実・・・半月状の袋果で、赤く熟して裂けると、光沢のある黒い種子が現れる。
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- 赤と黒の際立つコントラストで、種を運んでくれる鳥を誘う
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- 擬態した種子・・・赤い果皮を背景に、良く目立つ黒い種子が1~2個入っている。種子は黒光りし、いかにもジューシーな果実に見えるが、実際は可食部分がゼロなので、美味しそうな果実に擬態していると考えられている。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
- 「里山の花木ハンドブック」(多田多恵子、NHK出版)
- 「樹木図鑑」(鈴木庸夫、日本文芸社)
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