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樹木シリーズ230 イワウメ

  • 岩場に梅の花に似た花をつけるイワウメ(岩梅、イワウメ科)
     高山帯の岩盤や岩礫地に生え、枝は地を這って広がり、葉を密生して隙間なく岩場を覆いマット状になる。一見、草のように見えるが常緑の小低木。花は比較的大型で、花つきの良い年は、岩場を白く染めて大変美しい。花が淡紅色のものをベニバナイワウメという。県内では秋田駒ケ岳、鳥海山、栗駒山などで見られる。
  • 名前の由来・・・岩場に生え、花の形が梅の花に似ていることから「岩梅」と書く。 
  • 花期・・・6~7月 
  • 生育場所・・・本州中部地方以北から北海道の高山帯の岩場、礫地に生える。秋田駒ケ岳では、新道コースと馬の背で多く見られる。 
  • 高さ・・・わずか2~3cmほど 
  • ・・・厚い革質で、倒卵状クサビ形。表面は緑色で脈の部分がわずかにへこむ。密生してマット状に岩場を覆う。 
  • ・・・地を這った枝先から長さ1~2cmの花柄を伸ばし、1個の花をつける。花は白色からクリーム色で、その名のとおり、梅の花に似ている。 
  • 花アップ・・・花冠は直径1.5cmほどの短い鐘形で5中裂し、平らに開く。黄色い雄しべは5個、中心に雌しべが1個。 
  • 満開になると、葉が見えなくなるほどたくさんの花を咲かせ、それはそれは見事である。 
  • 蒴果・・・長さ3mmほどのほぼ球形
参 考 文 献
  • 「山渓カラー名鑑 日本の高山植物」(山と渓谷社)
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「フラワートレッキング秋田駒ケ岳」(日野東ほか、無明舎出版)
  • 「高山科植物ポケット図鑑」(増村征夫、新潮文庫)