樹木シリーズ241 ピラカンサ
|
 |
- 真っ赤な実がたわわに実るピラカンサ(バラ科)
主に西アジア原産のトキワサンザシ、ヒマラヤ原産のヒマラヤトキワサンザシ(カザンデマリ)、中国原産のタチバナモドキ(ホソバノトキワサンザシ)の3種の総称がピラカンサ。春、小さな白い花が満開に咲くと、木に雪が降り積もったように見事で、秋から冬にかけて熟す果実も鮮やかな赤や橙色の実がびっしりとついて美しい。観賞用として人気があり、園芸品種も多い。庭木や公園樹として各地に植えられ、秋田でも空地などに野生化しているピラカンサを見かけることがある。
|
 |
- 名前の由来・・・正式な学名は「Pyracantha」で、「火のトゲ」を意味している。つまり、炎のような真っ赤な実をつけるトゲのある植物であることに由来している。
|
 |
|
 |
|
 |
- 葉・・・細長い楕円形で、枝先にトゲがあるのが特徴。
|
 |
 |
 |
- 実・・・トキワサンザシとヒマラヤトキワサンザシは、鮮やかな赤色。タチバナモドキはオレンジ色。
|
 |
|
 |
- トゲに注意!・・・庭木に適しているが、鋭いトゲがあるのが難点。特に選定が大変だという。剪定で地面に落ちた枝を踏むと、地下足袋を貫通して足に刺さることもあるらしい。
|
 |
- 有毒な実と野鳥・・・10月から11月頃に実は熟し始めるが、鳥がよく食べるのは年明け以降と遅い。その理由は、実に有毒なタンニンを多く含んでいるので、霜に当たって毒が弱くなった頃を見計らって食べているのではないかと言われている。
|
 |
 |
- 目立つ実にやってくる野鳥・・・シロハラ、メジロ、ツグミ、オナガ、ヒヨドリなど。
|
 |
参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
- 「講談社ネイチャー図鑑 樹木」(菱山忠三郎、講談社)
|