樹木シリーズ242 カナメモチ
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- カナメモチ(バラ科)
東海地方以西の温暖な地域の山地に生え、各地で生け垣として利用されている。赤い若葉が美しい。生け垣としてよく刈られるので、冬以外の長い間、赤い葉を見ることができる。本種とオオカナメモチの雑種・レッドロビン(ベニカナメモチ)は赤色がより鮮やかで、よく植えられている。秋から冬、昆虫が少なくなると、赤い果実はヒヨドリやツグミなどに食べられる。
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- 名前の由来・・・材が堅く、扇の要(かなめ)に使われ、かつモチノキに似ていることから。
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- 葉・・・革質で表面は光沢がある。細長い倒卵形で、先は尖り、縁に細かい鋸歯がある。傷をつけると茶色く変色するので、タラヨウと同じように字が書ける。
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- 生け垣を染める芽吹きの赤(レッドロビン/ベニカナメモチ)・・・刈り込みに強く、暖かい地方で生け垣によく利用される。
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- 花・・・直径10cmほどの花序に直径約1cmの小さな白い花を多数咲かせる。
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- 果実・・・直径5mmくらいの楕円形球状で赤く熟し、先端にガク片が黒紫色になって残る。
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- 縁起物・・・カナメモチの花言葉は「賑やか」で、材が硬くて「扇の要(かなめ)」に使われることから、正月に飾れば一家が一つにまとまり、賑やかな正月が迎えられると言われている。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
- 「講談社ネイチャー図鑑 樹木」(菱山忠三郎、講談社)
- 「樹木図鑑」(鈴木庸夫、日本文芸社)
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