野鳥シリーズ26 キビタキ、オオルリINDEX キビタキ、オオルリ |
鮮やかな黄色と美しいさえずり・キビタキ(スズメ目ヒタキ科) 鮮やかな黄色と橙色が新緑に映え、さらに腰を膨らませてさえずる声も美しいことから、人気の高い鳥である。「新緑の森の歌姫」などと形容されている。キビタキの英名「ナルシサス・・・」は、水面に映った自分の美しさに見とれて黄色が鮮やかな水仙になったギリシャ神話の美少年ナルシスト(自己陶酔者)と同じ意味である。確かに水面に映ったキビタキは美しい。 |
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全長14cm、翼開長22cm (2016年4月27日撮影、秋田市植物園) |
生 活 空間の開けた明るい落葉広葉樹林の中間層を好み、飛ぶ虫を狙う。雑食性で、繁殖期は主に昆虫類をフライングキャッチで捕らえる。秋にはミズキなどの木の実をよく食べる。 オス同士の争いは激しい。クチバシをパチパチ鳴らしたり、ブゥーンとハチの羽音のような声を出して追い回したり、地上に落下してもみ合ったりする。森が若葉に包まれると、子育てに大忙し。ヒナに運んでくるエサは、若葉についたチョウやガの幼虫が比較的多い。産卵期5~7月、卵数は4~5個、抱卵日数約13日、巣立ち日数約12日。 |
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オオルリ |
声も姿も美しい瑠璃色のオオルリ(スズメ目ヒタキ科) 光沢のある鮮やかな瑠璃色と美声が人気の鳥。日本三鳴鳥の一つ。九州以北に夏鳥として渡来し、渓流沿いの林や湖、湿地に面した森など、水辺を好む。春と秋の渡り期には市街地の公園でも見られる。オスの上面は目が覚めるような瑠璃色で、頭の頂は淡い。顔から胸は黒く、胸以下の下面は白い。メスは、オリーブ褐色で、胸は褐色、尾羽は赤褐色、下腹は白い。 |
見分け方 オスは、コルリに似るが、喉が黒く、体を立ててとまる。メスは、キビタキのメスなどに似るが、大きさはより大きく、背面は赤みがあり、喉と腹部は白い。 |
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声 繁殖期には、高い木の梢や枝先にとまって、「ピーリッ、ポピーリポピーリ、ジジーッ」「ピーリリリィリィ、チリチリッ」などと、よくとおる声でさえずる。地鳴きは、「カッカッ」と、かたいものを叩くような声で鳴く。 |
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生 活 渓流沿いのよく茂った林に棲息し、枝先から谷間の上空に飛び出し、昆虫類をフライングキャッチで捕らえる。オスは、高い木の梢に姿を現し、大きな声でさえずる。巣のそばに人や外敵が近づくと、メスもさえずる。産卵期は5~7月、卵数は4~5個。子育てはメスだけだから、巣が無人になることがあり、ジュウイチなどに托卵されるケースもある。 |
オオルリ ブナの森に響く美しい歌声(森吉山)(NHKクリエイティブ・ライブラリー) |
参 考 文 献 |
「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」(山と渓谷社) 「野鳥観察図鑑」(杉坂学、成美堂出版) 「ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑」(石田光史、ナツメ社) 「身近な鳥のふしぎ」(細川博昭、ソフトバンククリエイティブ) 「森の野鳥観察図鑑 鳥のおもしろ私生活」(ピッキオ編著、主婦と生活社) 「日本野鳥歳時記」(大橋弘一、ナツメ社) 写真提供 土谷諄一 参考プログ「Photo of Akita」 |