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野鳥シリーズ56 アオジ、アリスイ

INDEX アオジ、アリスイ
  • 緑より黄色が目立つアオジ(スズメ目ホオジロ科)

     和名のアオ(緑)よりも、体下面の黄色が目立つホオジロ類。夏鳥として北海道と本州に渡来し、繁殖する。繁殖期は明るい林を好む。北東北では、平地から山地まで広く分布する。冬季は、積雪の少ない平地に移動し、公園の林でも見られる。
  • 見分け方・・・体下面が黄色い点でノジコ、シマアオジと似ているが、ノジコは下面に縦班がなく、シマアオジは翼に白斑があるので見分けられる。目の周りは黒い。
  • 全長16cm 翼開長22cm
  • ・・・「チッチョチチチリーチョッリリ」「ジリリリ」。ホオジロよりゆっくりとさえずる。
  • 生 活・・・ツガイで縄張りをもち、地上又は低木の枝の上に、イネ科植物の茎や葉で巣をつくる。繁殖期は主に昆虫食。産卵期は5~7月、卵数は4~5個。越冬期には、平地から低山の明るい林の下藪で生活し、藪があれば市街地の公園や庭にも姿を見せる。越冬期には、地上をはね歩いて草の実を食べる。4月の渡りの前には、よくさえずる。 
  • 非繁殖期は集団、警戒心が強い・・・渡りの時は、クリプトンの森周辺でも見られる。群れで現れ、地面に降りて採食する。その光景を撮ろうとすると、警戒心がかなり強く、一斉に飛び立って藪や木立に隠れてしまう。
  • 夏のオスの顔は黒くなる。高らかにさえずり縄張り宣言をする。
  • 保護色・・・体色は、全体的に暗い印象を受ける。これは、小さな体を守るために、森の木々に紛れるために進化した保護色と言われている。
アリスイ
  • キツツキらしからぬキツツキ類・アリスイ(キツツキ目キツツキ科)

     垂直の幹にとまらず、一般の鳥のようにとまるキツツキ類。全身が灰色みのある褐色で、小さな波型の模様がたくさんある。長い舌を使ってアリを好んで捕食することが和名の由来。幹に穴は掘らず、他のキツツキ類の古巣や樹洞を利用して産卵する。北海道と北東北の一部で繁殖し、秋冬には本州中部以西で越冬する。全長18cm 翼開長28cm。
  • 繁殖期は枝にとまって、「クィクィクィ」「キィキィキィ」と鳴く。威嚇する時は、首をくねらせながら「シュウシュウ」という声を出す。その姿は、穴から顔を出したヘビのよう。
参 考 文 献
「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」(山と渓谷社)
「ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑」(石田光史、ナツメ社)
「身近な鳥のふしぎ」(細川博昭、ソフトバンククリエイティブ)
「鳥のおもしろ私生活」(ピッキオ編著、主婦と生活社)
「野鳥観察図鑑」(杉坂学、成美堂出版)
「野鳥 ポケット図鑑」(藤本和典、主婦の友社)