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野鳥シリーズ66 カワアイサ

  • 子連れが微笑ましいカワアイサ(カモ目カモ科)
     首や体が細長く、スマートに見える大形のアイサ類。冬鳥として九州以北に渡来し、北海道では留鳥として繁殖する。オシドリと同じく樹洞などに営巣する。湖沼、河川などの淡水域に生息するが、寒冷地では凍結してしまうため、沿岸、漁港などに移動する。母親がたくさんの子どもたちを連れて泳ぐ姿は、とても微笑ましい。
  • 名前の由来・・・川に生息するアイサ類であることから。アイサは、秋が去った頃にやってくるから「アキサ」が転訛したとの説がある。 
  • ♂の特徴・・・頭部が濃い緑色で光沢があり、後頭が膨らんで見える。背は黒く、胸から体下面は白い。雌雄ともにクチバシは赤く、先端がかぎ状に曲がっている。
  • ♀の特徴・・・頭部がレンガ色で冠羽がある。胸は白く。胴は灰色。
  • 全長 65cm 
  • 越冬地では、数羽から数十羽の群れで生活し、広い湖沼や大きな川で見られ、海に出ることは少ない。 
  • 巧みに潜水して魚を捕らえ、魚をくわえたまま浮上し、水面でくわえ直して飲み込む。
  • 産卵期は4~6月。繁殖地では、川や湖の岸辺の岩の隙間、樹洞などに営巣する。 
  • 自分の羽を敷いた上に7~14卵と多くの卵を産む。抱卵日数は32~35日ほど。 
  • 孵化したヒナは、樹洞から地上に飛び降り、♀親に導かれて水辺に向かう。
  • 母親が最大14匹もの子どもたちを連れて歩いたり、川を遡上する光景は絶好の被写体である。
参 考 文 献
  • 「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」(山と渓谷社)
  • 「ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑」(石田光史、ナツメ社)
  • 「野鳥観察図鑑」(杉坂学、成美堂出版)
  • 「くらべてわかる野鳥」(叶内拓哉、ヤマケイ文庫)