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昆虫シリーズ38 渓流釣りに利用される水生昆虫

  • 渓流釣りと水生昆虫
     渓流釣りの世界では、水生昆虫を知らずして釣りは成り立たない。なぜなら渓流魚の主食は、水生昆虫だからである。エサ釣りであれば、年間を通して最も釣れるエサとして、渓流に生息するカワゲラやトビケラなどの水生昆虫を現地で採取し、使用するのが一般的である。また昔から職漁師たちが使っていた伝統的なテンカラや欧米式のフライフィッシング(FF)では、水生昆虫を模した毛バリという疑似餌で渓流魚を釣る釣法である。 
  • 渓流魚と水生昆虫
    1. 桑山博士の報告によれば、北海道釧路国西別川で採取したヤマメとアメマス(3月中旬~4月中旬)の胃の中は、ほとんど全部が水生昆虫であった。その内訳は、トビケラの幼虫が45%、カゲロウの幼虫が36%であった。
    2. 西尾新六氏のイワナの食性研究によれば、同じ西別川のイワナ(6月~9月)では、その食物の85%が水生昆虫の幼虫であった。
    3. 今西錦司博士の鹿島川のイワナ調査によれば、4月採取のイワナは、水生昆虫の幼虫が全食物の87%を占めていた。その内訳は、カワゲラの幼虫とカゲロウの幼虫とが高率を示した。10月採取のイワナは、水生昆虫が27.3%、陸生昆虫が72.3%を占めた。 
  • トラウト釣りと水生昆虫(「虫と文明」要約)
     トラウトの棲む川には、カゲロウ、カワゲラ、トビケラといった水生昆虫が棲んでいる。釣り愛好家は、フライと呼ばれる疑似餌を使った川釣りをたしなむ。フライは釣り針に羽根や毛を施し、水生昆虫に似せた釣り具だ。トラウト釣りをする人たちの多くは、ミミズなどの生き餌には見向きもしない潔癖主義者で、もっぱらフライだけを使って釣りをする。「釣りの歴史」の一節には、「私は自分でトラウトを騙したい。神は水生昆虫を造られた。私はフライを作る」とある。超潔癖な釣り人は昆虫学に通じている。たくさんの水生昆虫を見分け、その生態を理解し、一年のどの時期に成虫が現れるかを熟知している。それもこれも、ある特定の時期に、ある特定の場所に出てくる虫に限りなく似せたフライを作り、トラウトを欺くためだ。 
  • 渓流の王者「イワナの宝庫」と呼ばれる渓流は、どんな渓流か
     私が30数年間、源流のイワナを追い掛けて得た結論は、生物多様性に富んだ豊かな渓流・・・すなわち白神山地、八幡平、和賀山塊、森吉山系、太平山系など、ブナ帯の落葉広葉樹林に覆われた渓流に限られるという事実である。そしてそれらの渓流は、全て「水生昆虫&落下昆虫の宝庫」という共通点をもっている。だから、昆虫を採取すれば、その種類、量によって、イワナの宝庫であるかどうかを瞬時に判断できる。
  • ブナ虫・・・落下昆虫の代表は、ブナの葉を食害する「ブナアオシャチホコ」、通称「ブナ虫」と呼ばれている蛾の幼虫である。イワナは、渓流に落下したブナ虫を口から溢れんばかりに食べて成長する。(写真:イワナの胃袋はブナ虫で満杯)
  • 「水生昆虫&落下昆虫の宝庫」を象徴する風景・・・ブナ原生林のトンネルが続く清流「世界自然遺産白神山地追良瀬川サカサ沢源流部」
  • 豊かな渓流の生態系はブナ帯の落葉広葉樹の森が支えている
     落葉が渓流の生態系を支える・・・近年、それを裏付ける研究論文が数多く出ている。例えば、森林総合研究所の広葉樹林に覆われた渓流の同位体調査によると、渓流の生態系は、年間を通じて、落葉など森林からの有機物供給に大きく依存していることを明らかにしている。
  • 北海道立総合研究所「森と川と海の生き物たちのつながり」によれば・・・落葉には余り栄養はないが、菌類などの微生物が付くことで栄養価が高まり、それらを水生昆虫(トビケラ、カゲロウ、ガガンボなど)が食べる。その食葉性昆虫は、より強い食虫性昆虫(カワゲラ、ヘビトンボ、オニヤンマなど)に食べられる。渓流魚は、そうした水生昆虫や森から供給される陸生昆虫を主に食べている。極論すれば、水生昆虫&イワナの宝庫と呼ばれるほど豊かな渓流の生態系は、ブナ帯の落葉広葉樹の森が支えているのである。
  • スギ人工林の渓流・・・スギの葉は、水生昆虫のエサとして利用されないから、その生息数は極端に少ない。さらに落下昆虫も少ない。だから、それらをエサとする渓流魚も少ない。つまりスギ人工林の渓流は、釣り場としては「不適」とされている。 
  • 水生昆虫の採取・・・瀬続きの渓流に立ち、川虫採り用の網を下流につけ、上流の小石を持ち上げると、色々な川虫たちが網に入る。イワナが生息する渓流では、主にカワゲラ、カゲロウ、トビケラの仲間が、イワナの常食エサである。従って、これらの川虫が豊富な渓流は、必然的に「イワナの宝庫」と呼ばれている。 
  • 主な水生昆虫・・・カワゲラ
     イワナが棲む清流に最も多い種。ほとんどの種類が流水に棲み、山岳渓流を代表する水生昆虫である。足は6本、頭に触覚が2本、尾が2本。日本には、9科230種が生息している。幼虫期は水中で過ごし、成虫期に陸上性となる。清流かつ冷水適正をもつ種が多い。中でもトワダカワゲラやセッケイカワゲラの成虫にはハネがなく、氷河期の遺存種と呼ばれる種もいる。
  • イワナ釣りでは最高のエサ・・・川底で1年から3年過ごすことから、幼虫は全シーズンを通して発生するので、イワナ釣りでは最高のエサとされている。釣り人には、オニチョロ、オニゲラ、キンパク、大黒虫などと呼ばれている。
  • 幼虫の食性・・・だいたい大形種では肉食性ないしは肉食傾向の強い雑食性であり、小形種で草食性である。  
  • カゲロウと同じく、サナギの時期がない不完全変態。終齢期に達した幼虫は、水中から空中に頭を出した石や岩に上がって脱皮し、成虫となる。成虫は数週間で卵巣が成熟して産卵する。フライフィッシング(FF)では、カワゲラの幼虫がストーンフライニンフのモデルになっている。 
  • 氷河期の遺存種 トワダカワゲラ
     1931年、青森県十和田湖に注ぐ小渓流で発見されたことから、トワダカワゲラと命名された。全体的に鎧を被ったような原始的な姿をしている。成虫に羽がなく、化石に出てくる昆虫そのもの。だから氷河期の遺存種と言われる。一般に夏でも水温が14度以下と低い山間渓流の湧き水や滝壺に生息。この川虫が生息している谷は、昔から自然環境が良く残されている証拠になると言われている。ちなみにFFの世界では、渓魚たちの常食エサとはなりえず、フライパターンとは無縁の水生昆虫に分類されている。これまで何度か採取したことはあるが、何となく気味が悪く、エサとして使ったことがなかったが、いざ使ってみると、岩魚は一発でトワダカワゲラに食いついた。トワダカワゲラが多く生息している沢では、イワナの常食エサの一つであることは間違いないであろう。 
  • 参考動画:トワダカワゲラ成虫動画/AKIRA OOYAGI - YouTube
  • 黒っぽい水中イモムシ トビケラ
     体形はイモムシ状で、石の裏に糸で小石をつなぎ巣を作って棲んでいる。釣り人には、体の色が黒いことから「黒川虫」、あるいはザザ虫、ゴロタ、ゴムシなどと呼ばれ、渓流釣りの重要なエサの一つ。幼虫からサナギの間は水中で過ごし、サナギが脱皮して成虫になると、陸上で過ごす完全変態の昆虫。幼虫は数カ月から1年ほど水中で過ごす。幼虫は川底の石と石の間に網を張って、流下してくるエサを漉し取って食べる。 
  • ヒゲナガカワトビケラの幼虫
     頭部は細長く、体色は黒褐色から暗褐色のイモムシ型。渓流釣りのエサとしてよく利用され、通称「黒川虫」と呼ばれている。河川の中流から上流域の早瀬の礫や小石の間隙に固着巣を作り、その上流側にクモの巣のような食物捕獲網をはって生活する。体長30~40 mm
  • 参考動画:渓流釣り・川虫用餌箱・クロカワムシ/new history - YouTube
  • 充分に成長したサナギは、川底から水面まで泳いでいき、水面で脱皮して成虫になる。これがFFでは、フライのカディスピューパのモデルになっている。成虫の生存期間は、1週間から10日ほどで、水辺近くの木や岩壁などに止まる。やがて成熟した成虫は、交尾し産卵する。
  • 参考動画:ヒゲナガカワトビケラのスーパーハッチ/Furano_takaraya - YouTube
  • 渋海川奇蝶之図」(北越雪譜、鈴木牧之)に描かれたトビゲラの大乱舞・・・解説によれば、春の彼岸頃、渋海川で数百万の白いサカベットウ(トビゲラの一種)が大発生。水面の上を羽がすれ違うほどの群れをなして、川下から川上に飛んでいく。それが一日中絶え間なく続き、まるで霞を引いたようにも、花吹雪のように見えて、川面に水も見えないほどだ、と記されている。その珍しい光景を一目見ようと、地元の人たちが集まり、まるで花見気分で見ている様子が描かれている。しかし、天明の洪水(1786年)を境に見られなくなったと付記されている。
  • トビケラの成虫は、水面や水中を自由に泳ぎ回ることができる。メスは、水中に潜って石に卵を産みつける。FFでは、幼虫がカディスラーバ、サナギはカディスピューパ、成虫はアダルトのモデルになっている。(写真出典:ウィキメディア・コモンズ)
  • 「どくとるマンボウ昆虫記」・・・トビケラとミノムシ
     幼虫時代を水中ですごす虫は数限りなくいる。川の底をしずかに観察していると、小石のかたまりがモゾモゾと動いているのを見ることがあるだろう。水に流されているのではなく、生命あるもののように砂粒の塊りが這ってゆく。これは石が退屈して歩きだしたわけでなく、あるいはサザレ石がイワオとなるために集合しているわけではなく、その中にはトビケラの幼虫がはいっているのだ。トビケラの幼虫は小石を集めて、ちょうど陸上のミノムシがやるように自分の巣をつくり、この小石の家ともども這って歩く。この幼虫はときに大害をおよぼすことがある。無数の幼虫が水力電気の発電所にまきこまれ、故障を起したということが稀ではない。その親虫はウスバカゲロウ、クサカゲロウの親類で、水辺の家の電燈によくやってくる。
     トビケラの幼虫でもできると思うが、ミノムシの巣を破り捨て、裸かになった幼虫に、きれいな糸屑やビーズだけを与えてやると、それを用いて彩色ゆたかな巣をつくりあげる。 
  • 雪の上を歩くセッケイカワゲラ(雪虫)
     セッケイカワゲラは、「山眠る」冬の季節に歩き出す。通称「雪虫」と呼ばれている。生存競争が激しい夏を避け、山眠る季節の隙間で進化した水生昆虫である。この虫は、雪の上を歩くが、一見、イワナの常食餌でもある「カワゲラ」の幼虫にそっくりである 。頭の触角は、カワゲラが短く、セッケイカワゲラは著しく長い。セッケイカワゲラの体色は、白い雪と対照的な黒さが際立っている。セッケイカワゲラは、その特異な生態から氷河期の遺存種と言われている。
  • セッケイカワゲラの成虫には、羽がない。飛ぶことはできないが、冬の寒さに強く、歩くのが得意である。幼虫は、夏の間眠って下流に流されながら過ごす。落葉の季節になると起き出し、降り積もった落葉を食べて急速に成長する
  • 一番寒い冬に上陸し、ひたすら歩いて生まれた源流部めざして歩き続ける。2月頃までは歩き続け、交尾した後、オスは死ぬ。3月、雪が解けて水が出てくると、メスは水流に下りて卵を産む。 流下と雪面遡上・・・彼らはこれらのパターンを繰り返すことによって一定の領域で生活しているのである。 
  • カゲロウの仲間・・・釣り人には、チョロ虫、ピンチョロ虫と呼ばれ、釣りエサとしても利用される。幼虫時代を水中で過ごし、羽化して亜成虫となり、もう一回脱皮して成虫になる。
    1. 川底をはい回る潜伏型・・・ヒラタカゲロウ、マダラカゲロウ類など
    2. 泳ぐのが得意な自由遊泳型・・・コカゲロウ、フタオカゲロウ類など
    3. 砂に潜る埋没型・・・モンカゲロウ類
  • 水中羽化・・・水中の石の上、あるいは水中を泳ぎながら脱皮して亜成虫になり、水面で浮上するか、川底を歩いて陸上に出るタイプ。エルモンヒラタカゲロウ、オオマダラカゲロウ、フタバコカゲロウなど
  • 水面羽化・・・水面まで幼虫のまま浮上し、水面に背中だけ出し、ぶら下がるようにして流下しながら羽化するタイプ。モンカゲロウ、フタバコカゲロウ、アカマダラカゲロウなど。モンカゲロウは、日本で最も大きくなるカゲロウの一つで、英語で「メイフライ(5月の羽虫)」と呼ばれている。日本では6月に羽化する。
  • 陸上羽化・・・幼虫が水中から岸に這い上がった後、羽化するタイプ。フタオカゲロウ類やチラカゲロウなど。
  • FFでは、幼虫がメイフライニンフ、亜成虫はダン、成虫はスピナーのモデルになっている。
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  • 参考動画:初めて見るカワゲラやカゲロウ、トビケラの幼虫/FUMIHIKO HIRAI - YouTube
  • カゲロウなどが飛ぶ姿を現した和式毛バリ・・・テンカラ釣りの名人・瀬畑雄三翁の逆さ毛ばり(上左の写真)、視認性と浮力を重視したパラシュートタイプの竹濱毛バリ(上段及び上右の写真)
  • 和式毛バリを使ったテンカラでイワナを釣る・・・エサ釣りでは見向きもしない夏の渇水期、エメラルドグリーンに染まった流れに毛バリを振り込むと、イワナは盛んに飛び出し食らいつく。
  • 毛バリは疑似餌だが、喉の奥まで丸呑みした尺イワナ・・・外敵に対して必死に逃げ、早く羽化しようとする水生昆虫に対して、それを上回るスピードで捕食しようとするイワナたち。そこへ羽虫に似た毛バリを打ち込む。尺イワナは、偽物の毛バリに対して、条件反射的に飛びつき、丸呑みしたのであろう。
  • 渓流の魔術師・ヤマセミ・・・毛バリのルーツ
     「釣りキチ三平 ヤマメ編」には、自分の羽毛をわざと落として疑似餌とし、魚をおびきよせてハンティングするシーンが描かれ、その巧みな狩りをするヤマセミを「渓流の魔術師」と名付けている。また、それを見た釣り師がヤマセミの疑似餌作戦にヒントを得て毛バリを考案したという毛バリのルーツが描かれている。

指標生物と水質階級

  • 水質階級Ⅰ(きれいな水/上流の渓流環境)・・・カワゲラ類、ヒラタカゲロウ類、ナガレトビケラ類、ヤマトビケラ類、アミカ類、ヨコエビ類、ヘビトンボ、ブユ類、サワガニ、ナミウズムシ
  • 水質階級Ⅱ(ややきれいな水/栄養塩の流入がある中流域の環境)・・・コガタシマトビケラ類、オオシマトビケラ、ヒラタドロムシ類、ゲンジボタル、コオニヤンマ、カワニナ類、ヤマトシジミ、イシマキガイ
  • 水質階級Ⅲ(きたない水/河口域の汽水域、又は、周辺に豊かな自然が残る田園環境、川の水位変動により本流とつながったり、取り残されて溜まり水(池)になる環境)・・・ミズカマキリ、ミズムシ、イソコツブムシ類、タニシ類、シマイシビル、ニホンドロソコエビ
  • 水質階級Ⅳ(とてもきたない水)・・・ユスリカ類、チョウバエ類、アメリカザリガニ、エラミミズ、サカマキガイ
  • 水生昆虫の観察から生まれた「棲み分け理論」
     故今西錦司博士は、卒業後の無給講師時代、趣味である山や谷を歩きながら水生昆虫の観察を行った。渓流の石ころを一つ一つ転がしながら、カゲロウの幼虫の分化を調べ、それが画期的な「棲み分け理論」の発見を生んだ。「棲み分け理論」とはどんなものか、簡単に説明しよう。
  •  渓流の両岸は流れが緩く、中心部は流れが早い。そうした渓流の一断面に様々な形態の川虫が棲んでいる。流れの緩いところには砂が溜まっている。その砂の中には、潜るのに適した(尖った丈夫な頭の)形態をもつ埋没型の川虫が住んでいる。流れの中では、糸のように細い足と泳ぎやすい流線形をした自由遊泳型流れの早い中心部では、石にしがみつく丈夫な足をもった潜伏型や吸盤をもち、流水の抵抗を少なくする平たい体をもっている
     遅れて水中の中に入ってきたトビケラは、先住者であるカゲロウなどと競争しては生きていけない。そこで、先住者が開拓していない所・・・すなわち石裏に小石をかためて巣を作る生き方を選んだ。
     狭い渓流の中で多種多様な川虫たちが、隣り合わせで共存しながら進化してきた。あるものは、生きた生物を食べ、あるものは死んだ生物あるいは落ち葉を食べて成長する。同じ場所で生きていくためには、競争することを避け、それぞれの住む場所を「棲み分け」ながら、その環境に適合するために外部形態を進化させてきたという。イワナは、他の魚が生息できない川の最上流に生息している。これも「棲み分け」の一種である。 
  • 問1 トビケラはなぜ上流に向かって飛ぶのか
     トビケラは、下流に流されながら成長する。清らかな水で、かつ低水温を好むトビケラは、上流へ飛んで産卵しない限り上流にはいなくなってしまう。つまり種を絶やさないための種保存本能があるからである。 
  • 問2 どのようにして上流の方向を見分けるのか
     夜になると、谷の風は上流から下流に向かって吹く。その風の吹いている方向に向かって飛ぶ習性がある。季節はずれの低気圧に見舞われると、風は下流から吹き上げる。そうした場合は、下流に向かって飛び、全滅することもあるという。 
  • 問3 暗いのになぜ沢沿いに飛ぶことができるのか
     星や月の光が水面に反射するほのかな光を頼りに飛ぶ。だから水の流れていない伏流の場所では、それより上流には飛べない。従って、伏流水より上流にはトビケラが生息しないと言われている。
  • 問4 カゲロウやカワゲラには丈夫な足があるのに、トビケラにはなぜそのような足がないのか
     カワゲラやカゲロウは、流れの速い渓流で生きるために、丈夫な足、流水抵抗を最小限に抑えられるように自分の体を変身させて進化してきた。一方、トビケラはクモのように糸を出し、小石をつないで石裏に巣を作ることによって進化してきた。つまり、丈夫な足の代用が小石をかためて作った巣であると言える。
水生昆虫&イワナの楽園を象徴する「森と水」
参 考 文 献
  • 「イワナとヤマメ」(今西錦司、平凡社)
  • 「イワナの生態と釣り」(山本聡、つり人社)
  • 「精鋭たちのテンカラ・テクニック」(堀江渓愚、山と渓谷社)
  • 「イワナ釣り そのすべて」(植野稔、河出書房新社)
  • 「フィッシングNOW8 渓流釣りNOW」(週刊釣りサンデー別冊)
  • 「研究の゛森゛からNO.145 落葉に支えられる渓流の生き物たち」(森林総合研究所)
  • 「森と川と海の生き物たちのつながり」(北海道立総合研究機構森林研究部林業試験場)
  • 「森林からの有機物供給と渓流生態系」(阿部俊夫ほか)
  • 「水生生物ハンドブック」(刈田敏、文一総合出版)
  • 「どくとるマンボウ昆虫記」(北杜夫、新潮文庫)
  • 「大江戸虫図鑑」(西田知己、東京堂出版)