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 2013年4月13日(土)、「森の学校2013」が開校。その第1回目しいたけ植菌体験は、秋田県森林学習交流館・プラザクリプトンを会場に、一般・親子52名、協力として森の案内人協議会から22名の参加を得て開催された。

●内容/1人2本の植菌体験と持ち帰り(1家族2名まで)・・・参加費1,000円
◆主催/秋田県森林学習交流館・プラザクリプトン(018-882-5009)
◆協賛/(一社)秋田県森と水の協会 協力/秋田県森の案内人協議会
▲ミズナラの倒木に生えた天然シイタケ

 天然のシイタケは、春と秋に発生する。最近は菌床栽培が主流だが、天然に近い香り、味わいを楽しむには、採れたての原木栽培が一番。庭木の下や軒下など、わずかなスペースがあればできるから、家庭菜園よりはじめやすい。
▲シイタケ種菌(にく丸、森290号) ▲種菌は、一人当たり80個配布
▲原木はミズナラ、平均径12cm×長さ90cm ▲一人当たり2本を配布
電動ドリルで、千鳥状に深さ3cmの穴をあける
原木の径が12cm程度の場合、駒と駒の間隔は15cm程度で計33ヶ所にあける
▲森の案内人に電動ドリルの使い方、穴をあける位置の指導を受けながら作業をする参加者たち。
▲種菌を樹皮面と平らになるように金づちで打つ。

 穴の深さが3cmに対して、種菌の長さは2cm・・・1cmの空きができるが、この隙間がないと菌糸が増えた時に種菌が飛び出すとのこと。
 ホダ木を叩いて振動を与えれば、その刺激でシイタケが生えてくる。中には音楽を聞かせている人もいる。それも音の振動で刺激を与えているのだろう。天然マイタケの場合は、昔から「夏に台風が来れば早く発生する」と言われている。これは台風によって菌糸が刺激され、発芽が早まるとの意味である。
 シイタケは、二夏を越した来年秋から出だし、次の春と秋の二回出るようになる。次第に春には出ても、秋には出なくなる。湿度管理が最も大事。直射日光が当たるような場所は×、庭木の下などに置く。
適さない場所・・・直射日光の当たる所、暗い所、雨の当たらない所、通風・排水不良の所。

質問その1・・・原木が雪の中に埋もれても大丈夫か
答え・・・ホダ木を横にして伏せ、雪の下にしておけば凍ることもなく冬を越せる

質問その2・・・シイタケは何年ぐらい採れるか
答え・・・一般に4年は出る。うまく管理すればもっと長く採れる。
▲雄和産シイタケを使ったシイタケ汁(クリプトンの協力を得て調理)
 野外での植菌体験は風が冷たく寒かった。それだけに暖かいシイタケ汁は大好評だった。中には、「シイタケ汁が一番良かった」と喜ぶ参加者もいた。
シイタケ料理・・・焼き物、バター炒め、煮物、天ぷら、鍋物、味噌汁など、どんな料理にも合う
シイタケの薬効・・・骨の形成・くる病の予防、コレステロール値を下げる作用、インフルエンザ予防、赤血球を増す働きで貧血防止、抗ガン作用、ビタミンB1・B2を多く含む、カロリー少なく食物繊維が多いので美容食に最適。
「家庭でできるキノコづくり」(大貫敬二著、農文協)
「キノコ狩りガイドブック」(伊沢正名、川嶋健市共著、永岡書店)

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