2013年10月5日(土) 森の学校第11回「秋田県森林技術センター参観デー」が同センターを会場に開催された。秋の味覚であるキノコ講座(座学、野外採取、判別など)をはじめ、天然きのこの展示、森のクラフト体験、木工体験、樹木園での散策による樹木の見分け方、試験研究パネルの展示、シイタケもぎ取り体験などが行われた。 ◆主催/秋田県森林技術センター(018-882-4511) ■協力/秋田県森林学習館・プラザクリプトン |
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天然きのこの展示 参加者の最大の関心は、森の恵み「きのこ」・・・ホールに展示された天然きのこは、食用がハタケシメジ、ブナハリタケ、マイタケ、ナラタケ、シロハツ、アミタケ、チチアワタケ、スギエダタケ、ウラベニホテイシメジ、ショウロ、ツルタケの11種。 毒きのこは、ニガクリタケ、チャツムタケ、ドクツルタケ、テングタケ、スギヒラタケ、アセタケの仲間、サマツモドキ、タマシロオニタケなど。 |
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森のクラフト体験(第一研修室) 森を歩くと、味のある木の枝、色づいた葉っぱ、かわいい花、どんぐりやまつぼっくりなどの木の実、草の種など芸術心をくすぐる素材に溢れている。秋田県森林学習交流館・プラザクリプトンでは、そんな森の素材を使った「森のクラフト体験」を行った。 体験は、「フクロウ」と「ミニ壁掛け」の二種類。さらに「葉っぱを使った手品」を披露・プレゼントした。 |
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▲クラフトその1・・・「フクロウ」 | ▲クラフトその2・・・ミニ壁掛け | |||||||||
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▲子どもたちは、完成見本とは全く違う独創的なクラフトを次々と完成させた。 | ||||||||||
▲葉っぱで作った手品・・・大人も子どもも、葉っぱが浮かんでは、落ちる不思議に興味津々。 | ||||||||||
▲木工体験 | ▲ツクバネの実 | |||||||||
ツクバネ ツガやモミ、アセビなどに半寄生する変わりもので、個体数が少なく本物を知る人は稀だという。ツクバネの実は、上に上げると羽子板の羽のようにクルクル回転しながら落下する。 |
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パネル展示コーナー(渡り廊下) 秋田県森林技術センターの研究成果等を広く知っていただくためのパネル展示。センター関連の新聞記事のパネルには、以下の4点が掲載されていた。 ① 松林再生への期待「スーパークロマツ見つけた」(朝日新聞 H 24. 5. 8) ② 「マツタケ栽培に挑戦」(秋田さきがけ H23.10.10) ③ 変わる海岸林「広葉樹で再生模索」(秋田さきがけ H24.1.1) ④ 「少花粉スギの品種を7 種開発」(週間アキタ H24.5. 25) |
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▲東成瀬村産ブナの実で作ったカステラの試食 今年はブナの実豊作 ブナの実の豊作は、5年~7年に1回しかないと言われている。今年は、久しぶりにブナの実が豊作で、クマの目撃件数は、9月末現在259件、昨年の約半分。過去5年間で最も少ない。これは、クマが餌を求めて人里まで下りてこないことが要因と言われている。 |
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きのこ講座(第2研修室) これからきのこ採りが本格化するシーズンを前に、多くのきのこファンが集まった。 食毒の見分け方の迷信に注意 ①鮮やかなキノコは毒で、地味なキノコは食べられる。 ②匂いの悪いキノコは毒だが、良いキノコは食べられる。 ③縦に裂けるキノコは食べられる。 ④ナスと一緒に煮れば大丈夫。 ⑤虫が食っているキノコは大丈夫。 ⑥塩漬けにしたり、よく茹でて水洗いすれば毒が抜ける。 |
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きのこは、生えている環境、気象条件、時季によって変化する。さらに幼菌、成菌、老菌の成長段階によって、姿形、色、大きさなどが大きく異なる。従って、「きのこ図鑑」だけで判断するのは危険である。 | ||||||||||
菌根菌 菌根菌の代表はマツタケ・・・アカマツに寄生し、生きた木の根に菌糸を伸ばして菌根をつくり、栄養を摂取している。マツタケの人工栽培が困難な理由は、この状況を人工的に作り出すことが困難なためである。 木材腐朽菌・・・シイタケやナメコ、マイタケなど倒木や枯れ木から発生するきのこ。 |
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▲ホコリタケ(キツネノチャブクロ)・・・内部の肉が白い幼菌のみ食用。穴が開いてホコリが出るようになると×。 | ▲タマゴタケ・・・鮮やかな橙赤色で毒キノコのように見えるが、優秀な食用キノコ。 | |||||||||
▲エノキタケ・・・傘が開いた天然物とモヤシ状の栽培物では大きく異なる。最近は傘の開いたものも栽培されている。 | ▲ヤマブシタケ・・・認知症やガン、糖尿病、高血圧など、薬用きのことして注目されている。 | |||||||||
▲ムキタケ・・・皮をむいて食べる変わったきのこ。 | ▲アラゲキキクラゲ | |||||||||
▲秋田産の野生シイタケを探している。採ったらぜひ分けてほしい。 問い合わせは、秋田県森林技術センター資源利用部 電話018-882-4513 |
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野外で採取したきのこの判別 参加者が同センター周辺で採取したきのこを専門の職員たちが判別し、詳細な解説が行われた。 誤食しやすいきのこ ①毒・ツキヨタケ・・・食用のシイタケ、ヒラタケ、ムキタケ ②毒・クサウラベニタケ・・・食用・ウラベニホテイシメジ ③毒・イッポンシメジ・・・食用・ホンシメジ ④毒・ニガクリタケ・・・食用・クリタケ ⑤毒・カキシメジ・・・食用・チャナメツムタケ |
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食用と言えども、ホテイシメジやヒトヨタケなどは、酒を飲みながら食べると、顔面の紅潮、頭痛、めまいなど悪酔い症状を呈するので注意。また麻薬として指定されているサイロシビン又はサイロシンを含有するきのこもある。これら幻覚症状を呈するきのこは、持っているだけで罰せられるので注意。 取締対象のきのこ シビレタケ属・・・アイゾメシバフタケ、ヒカゲシビレタケ、アイセンボンタケ、オオシビレタケ、ヤブシビレタケ、シビレタケ、ミナミシビレタケ ヒカゲタケ属・・・ワライタケ、ヒカゲタケ、センボンサイギョウガサ アイゾメヒカゲタケ属・・・アイゾメヒカゲタケ |
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栽培シイタケのもぎ取り体験(キノコ栽培ハウス周辺) | ||||||||||
▲菌床シイタケ一人一個をプレゼント 菌床シイタケの育て方等 持ち帰った菌床は、半日程度水に浸ける。約1週間程度で芽が出てくる。乾燥しないように霧吹きなどで水分を補う。シイタケを採り終えた菌床は、良い肥料になるので、木の下や畑に置いてください。 |