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 海と川と空の塾 第20回記念ブナ植樹会

 秋田県水と緑の森づくり税「森林ボランティア活動支援事業」を活用しています
 
 平成7年に産声を上げた「海と川と空の塾」、平成8年から今日まで休むことなくブナを植え続けてきた。「自然と人間の共生」をメインテーマとして、荒廃した森の再生、地球温暖化防止など小さな実践活動を通じて、白神の恵みに思いをあらたにし貢献できればとの思いを強くしているとのこと。

 今年の植樹会場は、古里の人々から親しまれてきた信仰の山「高峰山」」の麓で6年目になる。
 当日朝10時には、集合場所の石川多目的集会施設に200名近くの参加者が駆け付けた。
 植樹会場では、設立20周年の記念植樹と標柱の設置も行われた。
 なお、今年は500本が植樹され、これまで植樹されたものとあわせて12,500本となる。
 
 ■ 主催:海と川と空の塾(佐々木正憲代表) 
 
 開会行事
   
  開会式で佐々木正憲代表は、「白神へブナを植樹して20年になり、感慨深いものがある。この植樹は、次の世代に美味しい空気や水を贈ってくれる。楽しみながら森づくりを行ってもらいたい。」と挨拶。また、大分県国東市前橋市、宮城県から駆け付けてくれた家族も紹介された。

 県外から参加された方には、第1回から毎回参加されている方もいる。植樹活動を通じて、交流の絆の根がっしっかりと張っている感じる一コマである。
   
 多くの招待者が見つめる中、加藤和夫八峰町長は、「今の子どもたちが大人になったとき森になるよう植樹する、これが我々の世代の役割だ。この活動は森づくりには小さいことかもしれないが、大きな価値ある活動である。」と激励の言葉を贈った。 
 
 植 樹
   
 植樹会場は、高峰山麓で石川生産森林組合の所有林だ。昨年秋にヤブを刈り払い、林内を明るくした。空いた所にブナを植栽する。ちなみに、上層を構成する樹種はミズナラとヤマモミジが主体である。 
   
  15年を記念して植栽されたブナ、樹高は3m弱で苦労して育っているようだが、しっかり根付いている。
 
   
 植樹に先立ち、佐々木代表、加藤町長などが20周年の記念植樹と標柱を設置した。  
   
 本日は、500本のブナが植樹される。参加者一人3本の苗木を携えて植樹地へ向かう。 
 
 八峰町立塙川小学校4年生~6年生25名の生徒も参加した。塙川小学校は、来年4月に峰浜地区にある水沢小学校と統合し、新たに峰浜小学校となる。最後となるのを記念しての植樹会参加だ。生徒達が植えた苗木が、新たな学校とともに歩んで行くことだろう。生徒も、学校も、苗木も大きく育つことに願いを掛けて植えられる。  
   
 結構な急斜面をものともしないで、思い思いの植栽場所へ到着。 
   
   
 急な足場の中、苗木をていねいに植えていく。 
   
 記念に標柱に名前を書く。また、記念標柱を囲んで記念写真。まだまだ元気一杯で、もっともっと植えることができそう・・・?
 でも、蒸し暑い中汗だくになりました。ご苦労様。 
   
 植樹修了後は待ち望んでいたお昼ご飯。スタッフの奥様や地元のご婦人が、200人分のだまこもちを作り参加者に振る舞う。
 だまこもちは、秋田の郷土料理きりたんぽと並ぶ鍋物。きりたんぽは、すりつぶしたご飯を串に巻き、焼いてからなべに入れるが、だまこもちは、すりつぶしたご飯を団子状に丸めたものを鍋に入れるのである。 
   
 出汁は鶏とゴボウ。この日は、庭先で飼育された鶏7羽が鍋の中に入ったそうだ。ブロイラーの鶏とは異なり、肉質は硬いが良い出汁が出る。「やっぱり土を歩いた鶏の味は別格だ。」と評判も上々だ。

 峰浜石川地区は、「石川そば」でも名が知られている。300年以上の歴史があり、地場産そば粉100%の平打ち麺で、つなぎとして豆乳が使われているとのこと。これはお手伝いのご婦人方の昼食用であるが、おすそ分けいただきました。

 参加者が昼食を食べる頃から大粒の雨が降り始めた。本日植えられた苗木にとっては、根付きを促す恵みの雨となったことだろう。