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新所森づくりボランティアの会の森づくり活動 

秋田県水と緑の森づくり税「県民参加の森づくり事業」を活用しています。 
 
 9月17日、湯沢市杉沢新所の小高い丘で下草刈り活動が行われた。この日は、新所森づくりボランティアの会の会員のほか、地域の人々や建設会社の社員、県内各地の森林ボランティアなど70名が参加し、平成22年に植栽された広葉樹の周りの刈り払い作業を行った。
 数日前に会員が、木の周りを残して刈り払い作業を実施したそうで、この日は残された下草などの刈り払い作業となる。「この作業を通じて、地域や森林ボランティアの交流を図りたい。」ことを目的としていることで、参加者は一本一本ていねいに作業を行った。
 
 
 主 催:新所森づくりボランティアの会(会長 伊藤 謙治)
   
  • 開会で伊藤謙治会長は、「植栽してからその後の下刈作業まで、多くの皆さんにご協力を得て続けてきた。木々はしっかり根付いており、皆さんに頑張っていただいた効果だ。本日も楽しく、怪我の無いよう作業をしていただきたい。」と挨拶。
 下草刈り活動
   
 作業場所は、開会会場の裏山で約10分の登り。 
   
 
   
 鎌を使い、植栽木周辺の草やツルをていねいに刈り払う。 
   
 刈払機も大活躍。 
   
 植栽前は、この丘一帯は萱が茂っていたそうだ。会長の伊藤さんは、この萱場を森にしたいと思って活動を始めたとのこと。土壌が薄く堅く、また風の強いところでもある。 
   
 ここには、ホオノキ・ナナカマド・トチノキ・ヤマモミジなど多くの広葉樹が植栽されている。順調に生育している木々がある傍ら、懸命に生きようとしている木々もある。 
 
  色づいた田んぼの遠景を眺めたり、仲間どおしの近況報告をしながらの一休み。
 
 ゴンパ餅
  本日参加した皆さんに振る舞われる“ゴンパ餅”、新所地区では昔から食べる習慣があったものの、いつしか途絶えてしまったそうだ。伊藤さんは、この慣習を復活させようと平成23年度から始めたとのこと。
 ゴンパとは、オヤマボクチのことでヤマゴボウとも呼ばれている。
 このゴンパの葉を餅に混ぜて作るもので、春先に若葉を採取してこの日のために冷凍保存していたとのことだ。採取にいった方の話では、「この辺では見つけることができず、車で40分ほどの由利本荘市東由利の山で採取してきたもの」だそうだ。その方のお話では、地元でも見分けることができる人が少なくなったとのこと。
 
   
 切り刻んだ(?)ゴンパの葉を団子状にして蒸し上げる。一方では、餅をつく準備が進む。 
   
 これこそ、昔取った杵柄。 
   
   
 あらかたつきあがった餅の中に蒸したゴンパの葉を包み込む。餅にしてから葉を入れないと上手く混じらないそうだ。
 そして再びつく。そうするとすっかり混じりあったゴンパ餅が完成する。
 
   
 地域のご婦人たちが餅作り。つきあがった餅に餡ときな粉をまぶす。 
   
   
 
  作業を終えて戻ってきた参加者にゴンパ餅を振る舞う。甘いものが苦手な辛党の方も(写真の人たちは文章と関係はありません)口にする。森の香りと味で満喫一杯でした。
 ゴンパ餅づくり、ゴンパの葉採集も餅つきも一苦労だった。でも、参加者が喜んで食べてくれるのでその苦労が飛んでいく。森づくりに携わる仲間が、餅のように長いお付き合いになることを祈っています。