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 令和2年度 森林ボランティア等技術研修会開催

  •  令和2年10月10日(土)13:30から森林学習交流館において標記研修会を開催しました。
     当日は、新型コロナウィルス対策として、入場時の手指のアルコール消毒と検温、マスクの着用、氏名の記載確認、ドアの開放、1テーブルに1人の着席としました。
     講演として、潟上市のツリーケアサービス代表田仲直也氏から特殊伐採について様々な経験や安全作業に向けての装備などのお話がありました。
     技術研修では、秋田県林業研究研修センター特別講師の加利屋義広氏からなぜソーチェンの目立てが必要か?について詳しい説明がありました。 
  •  髙田センター所長から「国の宝は山なり、然れども伐り尽くすときは用に立たず、尽きざる以前に備えを立つべし、山の衰えは即ち国の衰えなり」と名言を残している家老「渋江内膳政充」を紹介する開会のあいさつがありました。 
     福井専門指導員からオリエンテーションがあり、研修会が始まりました。
  • ツリーケアサービス代表の田仲氏からは、海外で発展したツリークライミングで使用する様々な道具を利用しながら安全作業に徹している話しがありました。
  • 伐採する木の枝に右のおもりを付けて、このロープでアンダースローで投げてやるそうです。 
  • 作業で使用するカラビナやハーネスなど、様々な登攀用品も使います。
  • 高所での作業も動画で紹介、足のすくむような高所での作業ですが、安全第一を考えています。
  • 会場は、3密を避けるため、1テーブル1名の着席としました。
    聞き慣れない特殊伐採の内容でしたが、ハイテクを駆使した安全対策に皆さん感心しています。
  •   加利屋さんから安全作業のために防護衣着用が義務化されたので、ボランティアといえども作業の際は着用するよう、実際の防護衣を示しながら話しがありました。
     続いて、ソーチェンのサンプルを利用しながら、目立ての重要性について説明がありました。
     刃物には、包丁、なた、のこぎりなどがあるが、それぞれの用途があって刃の角度が決まっている。
     ソーチェンの上刃と横刃の役割を正しく理解して目立てしよう、と分かり易い説明に会場の皆さんもうなづく場面が多々ありました。
  • 法律上の改正点の説明やチェンソー使用による蒼白現象なども説明されました。
  •  長年、林野庁の森林技術総合研修所で、主に都道府県の職員を相手に講習してきた方なので、説明が具体的で非常に分かり易いと評判でした。会場の出席者に問いかけながら意思疎通を図りながらの話しに釘付けになります。
     さて、この記事の冒頭にあった、なぜ目立てが必要か?の答えは、「1本でも多くの木を伐るのではなく、自身の身体や生命を守るために必要なのです」が正解です。
  •  加利屋氏からは、皆さんの使っているチェンソーを実際に見ながら目立ての指導をしたいとのお話もありましたので、コロナ禍が収束するという条件が付きますが、来年度はこまめに各地を回りながら実地研修の形で開催したいと考えています。
     田仲氏、加利屋氏の両氏には本当にありがとうございました。