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 鳥海山にブナを植える会が記念となる第30回定期総会を開催

 秋田県森林ボランティア団体 鳥海山にブナを植える会
  •  令和5年2月19日(日)に、にかほ市象潟公民館において鳥海山にブナを植える会の第30回となる総会が開催されました。私も昨年会員となり会の皆さんと作業を共にしてきており、その経過はその都度このHPで紹介し、会の活動を読者の皆さんにも実感していただいたところです。今回は令和4年度の締めくくり5年度の始まりとなる総会です。県内でも屈指の活動実績を誇る同会ですので今後とも取材をしていきたいと思います。
     総会には27名の会員が参加しました。日ごろは山で作業服姿での対面ですが、この日は皆さん正装なのでちょっと戸惑いました。
  •  ちなみに会場となった象潟公民館(左)は、秋の植樹祭の時の集合場所となる、にかほ市役所象潟庁舎の道路を挟んだ真向かいにありますが、どちらも立派な建物で毎回感心します。サポートセンターのある秋田市雄和はまだ50cm近い積雪がありますが、象潟周辺は殆ど雪も無く春近し、という感じです。
  •  入口から階段を上り、2階のホールに向かいますが、広々としていて様々な設備があり、内部もりっぱです。
  •  ホールの受付で、資料を受け取り令和5年度の会費を払い、コロナ対策で1テーブルに1人の着席となります。
  •  今回の総会で議長をなさったにかほ市郷土史研究会会員の熊木さんが、地元の諏訪神社でお祓いしてもらったというお札と会員の手づくりのくるみの皮で作ったアクセサリーが総会の記念品として、手渡されました。
  •  相馬さん(左)の議長が選出されるまでの司会と、松本副会長の開会宣言で総会が始まりました。
  •  須田会長さんのあいさつがあり、設立30周年を迎え来年には記念式典となるような行事を考えていることと、会の今後の方向性について議事終了後に相談したいとのお話しがありました。総会議長には熊木さんが選出されました。
  •  実は、会場に入ってすぐに北秋田市合川で林業を営む伊東さんにお会いしてびっくりしました。広葉樹の苗木も生産している方ですが、ブナの養苗方法について長年会の皆さんに指導していて、4年ぶりに総会に出席されたそうです。北秋田市でも森林ボランティア活動を展開されており、苗木生産から素材生産まで何でもこなす林業の専門家ですが、その行動力には頭が下がります。
  •  総務、育苗、育林、広報、会計とそれぞれの担当の方から議案の説明があり、令和4年度事業の決算と令和5年度の計画が無事承認されました。
  •  議事終了後に須田会長さんから今後の活動方針について、説明がありました。「30年近く経って6年度までの今後2年分の植栽地は確保しているが、適当な土地が無いため、その後は今まで植栽したブナの育林に活動を移行していきたいがどうか?」という内容でした。
     会場からは、「会の名称からも植栽を続けるべきだ、植栽地として考えている土地は無いのか?」という意見があり、会長からは「スキー場の跡地があり、にかほ市が土地所有者であることから、10年程前から交渉しているが財産管理担当と農林担当との見解が合わなくて話しが進まないのでもう無理かと思っている」との答えでした。
     これに対しては、会場からは「あと2年あるから諦めないで交渉を続けるべきだ」、伊東さんからも「マスコミやサポートセンターを通じて後方支援した方が良いのでは」とのアドバイスがありました。
     活動が長くなると、活動場所の確保や会員の高齢化など様々な問題がありますが、是非行政の皆さんのお知恵を借りて良い方向に向かえば、と切に感じます。
  •  千葉県我孫子市に在住の方から、総会の記念にと房総半島の花卉が送られてきており、コロナ禍で遠方から参加出来ないためと言うことでしたが、一足早い春の香りが会場に漂いました。コロナ禍の前は全国から多数の方が植樹に参加されたということで会の裾野の大きさを感じました。記念に一束いただき持ち帰りました。来月からの苗畑作業が楽しみです。