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 北三陸のだ フォトロゲイニング2023 開催される

 秋田県森林ボランティア団体 NPO法人角館里山再生プロジェクト
 
  •  令和5年7月9日(日)に、岩手県野田村において標記大会が開催されました。 NPO法人角館里山再生プロジェクトでは、6月11日の塩竃市での大会に続いて公式大会2度目の参加になります。前回も書きましたが、税事業を始め様々な事業で角館の市街地を囲む山々を整備してきた同法人ですが、角館はサクラと紅葉の時期以外は観光客も少ないため、新たなイベントで誘客できないかと試行錯誤でフォトロゲに取り組んでいます。他の地域で開催される公式大会に3回以上「参加することが地元開催の条件でもあり、今回は野田村を訪れました。
 
  •  フォトロゲイニングのおさらいですが、全国的に開催されている観光と融合したスポーツであり、特に東北の太平洋側沿岸地域では大震災の復興も兼ねて盛んに開催されています。街中や山中などに点数が付いたチェックポイントが設けられ、制限時間内にどれだけ多くのポイントを獲得出来るかを競います。競技開始直前にポイントが記載された地図(2万5千分の1)とそのポイントでどのような写真を撮るかを指示した図面が渡され、開始までの短い時間の中で相談してコースを決めます。
  •  今回は35ポイントありましたが、3時間では高齢者主体の我々の脚力ではとても回りきれないので、スタート地点の野田村体育館周辺を中心に歩きました。それでも3時間で2万歩近く歩きました。  ちなみに今回の参加者は、NPOから大澤事務局長と後藤さん、若手の井川町役場の髙橋さん、サポセンから福井、の4名が挑戦しました。
  •  集合場所となった野田村体育館と向いにある野田村役場、どちらも立派な建物です。出発前に野田村のイメージキャラクター「のんちゃん」と記念写真を撮ります、野田村は鮭の養殖で有名なので幼魚をイメージしたそうです。
  •  体育館に入ると直ぐにいろいろな大会情報を知らせるボードが置いてありました。
  •  本来スマートフォンで受付するのですが、大澤事務局長はガラケイのためアナログ受付でした。スタッフは若い方が多いので、聞くと「役場の未来づくり推進課という課所で対応しており、村長が若い人を中心に集めて構成しています」とのことです。ウ~ム機動力がないと対応が難しいですね。我がチーム名の付いたイスの回りに陣地を作ります。
  •  続々と参加者が集まってきて、開会式が始まりました。役場の方の司会進行で、小田村長さんから歓迎のあいさつがあり、大会ルール等の説明がスタッフからありました。
  •  村長さんのカウントダウンでいよいよ競技開始です。それぞれ作戦に沿って各チームが散らばっていきます。村長さんも競技に参加されており、頑張っておられました。
  •  それでは、我々が回ったチェックポイントを回った順番に紹介していきましょう。今回は制限時間が3時間なので、一筆書きで回るようにしました。
  •  最初は、13点の愛宕山ですが、山の上に愛宕神社がありますが、入口の避難場所看板が撮影ポイントです。次は12点の愛宕参道大鳥居ですが、愛宕参道広場では毎月16日に十六日市が開催され村民の作った商品や食べ物などがずらりと並ぶそうです。
  •  次は、海岸に向い、18点の奇跡の東屋、大津波を耐えぬいて村民に勇気と希望を与えてくれたそうです。行き方が難しくなかなかマニアックなところを歩きました。
  •  東屋から26点の防潮堤に上がります、海岸線が絶景です。震災後に2m高くして14mにしたそうですが下を見ると足がすくみます。
  •  防潮門を過ぎて29点の御台場公園への階段に向かいます、階段の中腹には大震災の津波到達点の標柱があり、そこから下の手すりは津波により根元から折られたそうです。
  •  続いて、34点の大唐の倉、野田漁港に突き出した約50mの断崖です、およそ6千万年~3千万年前の地層と考えられているそうです。右は39点の旧新山保育所で、かなり歩いて探しました。以前保育所だったところを現在は障がい児支援施設として利用されています。
  •  21点の道の駅のだです、三陸鉄道の陸中野田駅と合体した道の駅でのだ塩や名産の山葡萄ワインを販売しています、当日は暑い日で「のだ塩ソフト」を求める列が出来ていました。後ろの顔出し看板に私と髙橋さんがいます。
  •  駅からほどなく歩くと15点の「のんちゃんハウス隣の猫の植木」ですが、家の後ろにあるので分かりづらいポイントです。続いて、村の北側入口に鎮座する14点ののんちゃん像です。この頃になるとかなり気温が上がってきて汗だくです。
  •  17点の新町橋(左上)ですが、ここも分かりにくいポイントでした。そこを久慈工業高校の裏手にある歩道橋を渡り通学路の急坂を登ると久慈工業高校に出ます。24点の久慈工業高校グランドは村唯一の高校で野球場やテニスコートが近くにあり利用できるそうです。
  •  クイズに答えると正解で50ポイント貰える「カフェRokka」を目指しましたが、三陸自動車道の野田ICを越え、住宅地の中を通り抜け、やっと着いてクイズに正解しました。ここでもクイズを出すため2人のスタッフが控えていました。カフェではこの日特製の「フォトロゲコーヒー」を400円で提供しており水分補給を兼ねていただきました。
  •  44点の野田村保育所を目指しますが、残り時間が迫ってきたので、地図上から判断してあぜ道や川の歩道橋を行き近道を行きます。途中で大きな植物が畑にあったのでそこにいた方に「何を栽培しているのですか?」と聞いたら「バイオマスだ」とのことでした?帰って調べるとどうもソルガムというバイオマス燃料用の1年生草のようです。
  • さあいよいよ時間が無くなってきました、かなりの早足で歩くようになりました。36点の野田小学校は海には近いのですが高台にあるため津波・土砂災害・洪水の指定避難所となっています。急な坂道はなかなか足にこたえました。次は諦めかけた16点のトレイル看板「玉川海岸まで6.2kmの標柱」です。他のチームで向かっている方がいたので挑戦しました。
  • さあ、最後は近場でとっておいた11点の野田村保健センター、避難ビルを兼ねた施設で外壁には津波のライン(4.7m)が記されており、3階には復興展示室もあるそうです。10点の役場前の被災時計は津波で被災した状況が分かるようにあえて傾いたままになっているそうです。
  •  7分前に無事ゴールしました!会場ではその後集計、確認の作業後に表彰式があり、成績優秀チームが3位まで、特別賞などが村長から授与されました。残念ながら我がチームは、得点429点で31チーム中25位だったので何も貰えないだろうと帰り支度していたら、思いもかけず私の名前が呼ばれました。140名の参加者の中で最年長だということで「オールディスト賞」をいただきました。小田村長さんは67歳だそうで私の方が年寄りでした、良いんだか悪いんだか・・・。
  •  今回の参加で大分フォトロゲが理解できるようになりました。老若男女を問わず楽しめるのと早さや点数を争う競技ではなく、各人の力量に合った歩き方、楽しみ方を考えて歩けばいいということで、角館の良さを再発見できるツールとしては最適だと思います。ただ、実行に移すためには多くの方の協力が必要であると痛感しました。次は宮古だそうです。