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阿部重助氏の「山遊庭の森」が今年も満開になりました!

  •  令和6年4月25日に阿部さんから電話があり「秋田朝日放送で山遊庭の森の取材に来たので夕方のニュースを見て下さい、今満開だから明日にでも観に来たほうがいい」、ということでしたので早速26日に尋ねました。
  •  ハナモモはちょうど満開状態で”桃源郷”とはこういう所だろうなという素晴らしい景観です。
  •  ニュースでも阿部さんがおっしゃってましたが「今年の花は良く咲いた!」ということで見事でした!ニュースを見た方や、馴染みの方がひっきりなしに訪れて、さながら有名観光地です。
  •  阿部さんは丁寧に皆さんに声をかけて手入れや由来について説明していました。
  •  元々は、35年ほど前に枝垂れモモで一本の樹からピンクと白の2色の花が咲く品種を2本植えたそうです。花モモなので食べられる実は成らないのですが、種を取って苗にして増やしたそうです。
  •  昨年12月の湿雪のせいで、枝が折れたりして大変だったが年明けの手入れで例年以上に良く咲いたそうです。
 
  •  山遊庭の森の手書きの看板がなんとも言えません。お客さんと話しをするためにベンチもあります。阿部さんの家が基点となっている林道桧ノ沢線と東北自然散歩道「古代大木と旧街道のみち」の標柱もあります。
  •  お客さんが、「ハナモモはキレイだからあちこちで植えれば良いのにね」と言ったら、阿部さんは「何でも植えれば良いというものではない、あちこちで植樹祭をやっているがその後の手入れが悪くて育っていない、植物は手入れが肝心だ、ここも消毒や剪定、施肥などかなりの手間を掛けている」とおしゃってました。
  •  今年も樹下を彩る菜の花との競演ですが、花の時期が合う品種を選び堆肥を入れてから種を蒔くそうです。ハナモモの剪定といい大変な労力が掛かりますが、阿部さん御年86歳が殆どお一人で手入れしています。今冬は雪が少なく、足場を組んで剪定したそうです。
  •  同じ樹、同じ枝にピンクと白の花が付きます。ハナモモは割りと複数色が咲く品種が多いようですが不思議です。さらに、白の花でもピンクの花でも成った実は蒔くと2色咲きになるそうです。
  •  昨年12月に湿雪で折れた太い枝ですが、支柱を添えてなんとかしのいでいます。うまく枝が付けば良いですが。
  •  ハナモモ談義の後で、阿部さんの所有林を案内してもらいました。御年86歳とは思えない軽い足取りで山道を上がって行きます。山の話しをするときは本当に嬉しそうで、合間に入る文字通りの「わっはっは」という笑い声は人の良さが伝わって来ます。
  •  手入れの行き届いたスギ林、歩道には珍しいコケのようなシダも生えており、阿部さんは生えている植物まで隅々まで把握されています。
  •  山は昔段々畑だったそうで、所有形態も様々で他の人の山は口出し出来ないそうです。山形県の鶴岡の高校生が聞き書き甲子園という林野庁の企画でインタビューに来たときの記念標柱です。設置には家族の皆さんで来られたそうです。
  •  阿部さんはシイタケも栽培されていますが、日除けの寒冷紗を2次利用としてホダ木の下に敷いて、水分保全、キノコの衛生管理にも活かしています、アイディアマンです。
  •  昔自宅があったという丘の上には井戸が4個所有るそうですが、小屋の前の水場にはサンショウウオが卵を産んでいました。現在は立派な作業小屋が建っており阿部さんの秘密基地(?)になっています。
  •  小屋の中には30年以上前からの阿部さんの活動記録があり、この山を訪れた多くの人々の記念の写真等が貼られています。来週もシイタケの植菌体験のため子ども達が来るそうですが、昔は100人以上もいた子ども達が今は10人ほどだそうです。
  •  「子ども達も随分減ったけど、自然体験は大きくなっても忘れない、郷土の良さを伝えていきたい」との阿部さんの強いを感じました。
  •  結局3時間近くお邪魔しましたが、阿部さんと話しが尽きませんでした。またお伺いします!