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県民参加の森づくり事業を活用

八乙女山で中仙小学校6年生が自然学習

秋田県森林ボランティア団体 八乙女山を守る会
  •  令和6年5月9日(木)に八乙女山を守る会が地元の中仙小学校の6年生27人と八乙女山で自然観察会を実施しました。同会は、小学校から中学校まで段階的にいろいろな催しを実施しており、「地元定着は地元を知ること」を文字通り実践されています。こういう経験をした生徒さんは絶対にふるさとを忘れず大事にするはずです。
  •  霧雨が時々降り、肌寒い気候でしたが、生徒さん達は5班に分かれて会が作成した資料を基にガイド役の会員の皆さんから説明を受け、あちこちで植物観察をしました。
  •  今回の6年生は人数が多いので、付添の先生に聞いたら「一番多い学年です」だそうです。2年前の時は、19人で女子が16名という珍しい構成でしたが、やはり仲間が多い方が子どもは元気です。守る会は熊谷会長、髙橋副会長、小田嶋さん、佐藤さん、皆川さんの5人がガイド役になりました。
  •  税事業ののぼりを先頭に生徒達が山に上がってきました。学校から歩いてくると20分以上はかかるので大変ですが、皆さん元気一杯です。
  •  事務局の皆川さんの司会ではじめの会が始まりました。熊谷会長からは、今回は特に西洋タンポポと日本タンポポの違いを覚えて欲しい、と資料を参考にお話しがありました。
  •  日本タンポポは種を作るのに仲間が必要、昆虫が花粉を運んで受粉を助ける、春だけ花が咲く、種は夏に休眠して秋に発芽する、が一方西洋タンポポは種を作るのに仲間は不要、花粉に関係なく種ができる、春・夏・秋と花が咲く、種が落ちるとすぐに発芽する。
  •  このため、西洋タンポポが日本中に広がって八乙女山でも混生している。特に山頂近くは殆どが西洋タンポポに占領され、日本タンポポが草むらに追いやられている、ことを注意して見て欲しいと強調されました。
  •  班別のガイドさんが紹介され、班ごとにあちこちに散らばり説明を受けます。会では観察会の直前にメンバーで説明の確認のため山を歩いていました。また猟友会にお願いしてこの日の朝にクマが付近にいないことを確認したそうです。準備万端です!
  •  会で作成した資料です。植物が16種類掲載されており、この植物を探しながらガイドさんの説明を受けます。
  •  タンポポについては、詳しい説明資料を付けましたので、皆さんも勉強してください。見分け方は外片が反り返るかどうかがポイントです。
  •  私は熊谷会長の班に付いて歩きました。早速斜面にアマドコロを見つけます。
  •  ウマノアシガタが群生しています、ところどころで説明が入ります。
  •  日本タンポポです、なるほど外片が反り返っていませんね。
  •  マムシグサがありました、かなりの急斜面を下りますが足下がぬかるんでいるので気を付けて!
  •  エンレイソウを確認して今度は斜面を上がります。学校から歩いてきているのでお疲れ気味です。
  •  途中で見たことのない蝶(蛾?)がいました、なかなかキレイな。昨冬の湿雪で折れたサクラ、結構折れたそうです。
  •  ナナカマドの花が咲いています。
  •  コナラの花は終わっていましたが、花穂が階段上にたくさん落ちていました。そう言えば八峰町の留山でもブナも花がたくさん咲いていたので、今年は実物は豊作なのかもしれません。クマはどうかな?
  •  展望台まで上がってきました。キランソウが咲いています。小さいので見つけにくいですね。
  •  ジエビネやホタルカズラも花盛りでした。
  •  最後におわりの会があり、髙橋副会長からクマの話しがあり「決してかわいい動物ではなく、恐怖心をもって対応して欲しい、詳しくはまたお話しします」。生徒代表からも感想があり「いろいろな植物の名前が分かった、今度は注意して探したい」、「タンポポの違いがよく分かった、これからは日本タンポポを大事にしたい」とのことでした。
  •  山から下りるときにそれまで確認できなかった、ミツバアケビやチゴユリも見つけて殆どの生徒が16種類の植物を探したようです。天気も持って素晴らしい観察会でした!ご苦労様でした!