INDEX ダイモンジソウ、ユキノシタ、フキユキノシタ、エゾノリュウキンカ |
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ダイモンジソウ 渓流の水しぶきがかかる岩場や崖地に群生し、夏から秋に大の字に白い花を咲かせる。渓流のあちこちに群生し、谷の清流とは切っても切れない関係にある。イワナをメインにした清流定食を彩るには、欠かせない草花である。葉の表面は艶があり、水しぶきに濡れた円形の葉は浅い切れ込みがあり瑞々しい。 |
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名前の由来 5枚ある花弁が開くと、人が手を広げたような「大」の字に見えることから「大文字草」と名付けられた。別名の「イワブキ」や「ニワブキ」などは、葉がフキに似ているから。 |
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▲渓流釣りの岩場に群生している | ▲ダイモンジソウの若葉と尺イワナ | ||||||
渓流釣りでは定番の山野草 清冽な渓谷を彩るダイモンジソウは、渓流釣りのフィナーレを告げる花でもある。同じ山野草の中でも、年中清冽な飛沫とマイナスイオンを一杯に浴びているだけに、何とも幸せな山野草だと思う。 |
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採り方 清冽な飛沫とマイナスイオンを一杯に浴びる若葉は、ヘルシーそのもの。6月~9月頃まで、次々と出る若葉を、根を残してナイフで切り取る。 |
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料理 生のまま天ぷら。塩をひとつまみ入れた熱湯で10分ほど茹でて、冷水に15分ほどさらしてアクを抜く。おひたし、各種和え物に。岩魚の刺身を盛りつける皿に、みずみずしい若葉を敷くと、食欲をそそる。 |
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薬用効果 利尿、頻尿、むくみ、便秘などに効く。花の咲いている時期に採取して、天日で乾燥させ、煎じて飲む。 |
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ユキノシタ | |||||||
ユキノシタ ダイモンジソウの近縁種で、湿った石垣や岩などに自生する。名前の由来は、花の下側の花弁は2枚で長く、これを「雪の舌」と見たというものや、白い花を雪にたとえて「雪の下」など諸説ある。この葉は、薬用、食用として利用されている。 |
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採り方、料理、薬効 やわらかそうな葉を摘み取る。定番は天ぷら。衣は薄めにし、中温で揚げるのがコツ。良く茹でて和え物、汁の実などに。葉はもんで、火傷や腫れ物に貼り付けるなど、民間薬としても利用されてきた。 |
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フキユキノシタ | |||||||
フキユキノシタ 深山の渓流沿いで、滝の飛沫や湧水が滴る岩場に群生する。根生葉には長い柄があり、葉の縁には三角状の荒い鋸歯があり、白い小さな花を円錐状に多数つける。ダイモンジソウやタニガワスゲと並び代表的な渓流植物である。 |
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▲湧水が滴るような岩場を好むフキユキノシタ | |||||||
名前の由来 葉の形がフキの葉に似ているユキノシタの意味で、「蕗雪の下」と書く。ユキノシタは、葉の上に咲く花を雪に見立てたもの、あるいは冬の寒さに耐え、雪の下でも生育するからなどの説がある。 |
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▲フキユキノシタの大群落(和賀山塊・八滝沢源流部) | |||||||
料理 若葉を採取し、生のまま天ぷら、熱湯に塩を入れて、かるく茹でて、さらして、辛子しょうゆなどで食べる。 |
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エゾノリュウキンカ | |||||||
エゾノリュウキンカ 豊富な雪解け水で沸き返る清流の際、湿地帯に大きな群落をつくる。ミズバショウの花より1週間ほど早く咲き始める。清流の際に咲いたリュウキンカは、鮮やかな黄金色が美しく、ヤマワサビと並び清流のシンボル的な存在である。 |
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エゾノリュウキンカは、北海道と東北地方に分布し、大型で根生葉は幅10~30cm、草丈は50~80cmほどになる。若い茎や葉はボリュームがあり、おひたし、和え物が美味しい。ただし、高山植物保護区での採取は厳禁なので注意。 | |||||||
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名前の由来 直立した花茎に、黄金色の花をつけることから立金花(リュウキンカ)と名付けられた。光沢のあるハート形の大きな葉と鮮やかな黄金色の花が特徴。 |
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採り方 水湿の少ない所に生えたものは、有毒成分が多いので採らないのが無難。水量が豊富な所に生えている、若い黄緑色の茎、葉を選んで摘み取る。 |
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料理 天ぷらなどの揚げ物に。アクが強いので、塩をひとつまみ入れた熱湯でよく茹で、苦味がなくなるまで流水にさらす。噛んで苦味があれば、一晩流水にさらす。水気を絞って、花かつおと醤油、マヨネーズなどで少量を味わう。また、花は黄金色で美しく、山の幸料理の彩りにも使える。 |
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参 考 文 献 | |||||||
「薬効もある山野草カラー百科」(畠山陽一、パッチワーク通信社) 「山菜・薬草 山の幸利用百科」(大沢章、農文協) 「ひと目でわかる 山菜・野草の見分け方・食べ方」(PHP研究所) 「山渓名前図鑑 野草の名前」(高橋勝雄、山と渓谷社) 「読む植物図鑑」(川尻秀樹、全国林業改良普及協会) 「山菜ガイドブック」(山口昭彦、永岡書店) 「山菜採りナビ図鑑」(大海淳、大泉書店) 「日本の山菜100 山から海まで完全実食」(加藤真也、栃の葉書房) 「山菜と木の実の図鑑」(おくやまひさし、ポプラ社) 「採って食べる 山菜、木の実」(橋本郁三、信濃毎日新聞社) 「おいしく食べる山菜・野草」(世界文化社) |