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山野の花シリーズ102 ムシトリナデシコ、オランダミミナグサ・・・

INDEX ムシトリナデシコ、オランダミミナグサ、ミミナグサ
  • ムシトリナデシコ(虫捕撫子、ナデシコ科)
     ヨーロッパ原産で、日本には江戸時代に渡来した帰化植物。観賞用に庭などに植えられているが、空き地や河原などの乾燥気味な場所に野生化している。道路沿いに延々と咲くこともある。高さ60cmほどの茎の先に、紅色から淡い紅色の花を密に集まって咲き、遠くからでも目立つ。稀に白花や桃色の花をつける個体もある。果実は熟すと、先が5つに開き、そこから種をこぼす。名前から、虫を捕食して栄養分にする食虫植物のように思うが、そうではない点に注意。
  • 名前の由来・・・花は小さめの撫子形で、茎の上部の所々に、上の写真〇印の色の変わっている部分から粘液を出して、下から登ってくる虫がつくと動けなくなることから、「虫捕撫子」と書く。その目的は、花弁や花粉を食害する虫を阻止するためだと言われている。 
  • 花期・・・5~7月 
  • 草丈・・・30~80cm 
  • ・・・うっすらと白みを帯びる。卵状長楕円形で先がやや尖る。柄はなく、基部が茎を抱き対生する。
  • ・・・茎の先に集散花序を出し、紅色から淡い紅色の5弁花を多数密につける。 
  • 虫媒花・・・蜜を求めて、主にチョウ類がやってくる。花茎の下から登ってくるアリなどは、大事な花粉や蜜を食害するから、粘液を出して阻止するのであろう。 
  • ムシトリナデシコの群生 
  • オランダミミナグサ(和蘭耳菜草、ナデシコ科)
     ヨーロッパ原産の帰化植物。在来のミミナグサを駆逐する勢いで繁茂している。10cmほどの小さな株から50cmほどにもなる大きなものもある。かなりの悪環境でも花を咲かせる強者。茎には、軟毛と腺毛が生えるので白く見え、触るとやわらかい。ハコベの仲間によく間違えられるが、花びらの先に浅い切れ込み入っていること、草全体が粘り気のある毛で覆われている点で見分けられる。蒴果は熟すと先端が浅く10裂し、外にやや開く。 
  • 名前の由来・・・外国(オランダ)から帰化したミミナグサであることから、「和蘭耳菜草」と書く。 
  • ミミナグサ(耳菜草)とは・・・対生する葉がネズミの耳に似ており、若い苗は食用になることから、「耳菜草」と書く。  
  • 花期・・・4~5月 
  • 草丈・・・15~20cm 
  • ・・・産毛のような毛が密集して生えている。触るとふっくらと厚みがあり、耳たぶのような感触がある。
  • 花・・・柄が短いので茎の先に密集してつき、白い5個の花弁の先は2つに裂ける。ガク片には、腺毛が密生して粘る。
  • ミミナグサ(耳菜草、ナデシコ科)
     茎は暗紫色を帯び、葉は柄がなく対生し、茎葉ともに毛がある。花柄が約1cmと長く、花弁は5枚で浅く2裂し、ハコベのように深く裂けない。よく似たオランダミミナグサは、花柄が短く、花が密集してつくため、柄がないように見える。道端や畑、野原などに生える。 花期は5~6月。草丈は10~30cm。
参 考 文 献
  • 「食草・薬草・毒草が分かる野草図鑑」(金田洋一郎、朝日新聞出版)
  • 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「春の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
  • 「夏の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
  • 「山渓名前図鑑 野草の名前/春」(高橋勝雄、山と渓谷社)
  • 「山渓名前図鑑 野草の名前/夏」(高橋勝雄、山と渓谷社)