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山野の花シリーズ132 ガガイモ、キクイモ

  • ガガイモ(ガガイモ科)
     日当りの良い乾いた道端などに生え、ツルで他の植物に左巻きに絡みつく。茎を傷つけると有毒の白い乳液を出す。星形の花の内部に白い毛が密生する。花には甘い芳香がある。葉は対生するハート形。花の直径は約1cmと小さいが、10cmもある大きな袋果をつける。裂開して長い毛をつけた種子が風に舞う。北海道から九州に分布。 
  • 名前の由来・・・一見芋のような果実と、その中の種子につく冠毛で鏡を磨いたことから、カガミイモが転訛したものと言われている。 
  • 花期・・・8~9月 
  • ・・・対生し、細長いハート形。先は尖り基部は心形。鋸歯はなく、裏面は白みを帯びる。 
  • ・・・円錐花序を出し、淡い紅紫色の花を固まってつける。花冠は深裂し、内部に長い白毛が密生する。ねじれた柱頭は長く、花冠から突き出る。近づくとバニラのような甘い香りがする。 
  • 花アップ・・・花の先は5つに分かれて反り返る。まるでヒトデのような形で、厚みがあり毛が密集している。
  • 花と昆虫
  • 袋果・・・紡錘形で表面にイボ状の突起がある。若い果実は、天ぷらや味噌漬け、粕漬けなどの漬物にして食べる。 
  • 種子・・・扁平な楕円形で翼があり、先端に絹糸状の長い毛が多数ある。この実をワタノミとも呼んでいる。 
  • 新芽は食用・・・新芽や茎の先端の柔らかい部分を摘む。茹でて、マヨネーズ和えやゴマ醤油がけなど。 
  • 毒もあるので注意・・・根茎には毒成分を含むので採取厳禁。 
  • キクイモ(菊芋、キク科)
     北アメリカ原産で、日本には江戸時代末期に渡来した帰化植物。小さなヒマワリのような花の直径は8cmほどもある。戦時中、根にできる芋を食料や飼料にするために盛んに栽培した。その栽培していたものが空地や河原で野生化している。葉も食用となるが、食感が悪く、余り食欲はわかない。北海道から沖縄まで広く分布。 
  • 名前の由来・・・花が菊のようで、根に芋ができることから、「菊芋」と書く。 
  • 花期・・・8~10月 
  • 草丈・・・150~300cm 
  • ・・・卵形または卵状楕円形。上部で互生、下部では対生する。
  • ・・・花茎はよく分岐し、その先端に黄色い頭状花を1個つける。舌状花は大きく目立つ。
  • 花と昆虫
  • ・・・秋、根の先に芋状の塊茎ができる。塊茎は掘り取って、食用や薬用に利用する。
  • 食用・・・地上部が枯れてからシャベルで掘り取り、よく洗って泥を落とす。スライスしてから酢水に漬けてアクを抜く。サラダや和え物、甘酢漬け、粕漬けなどにする。煮物は生のまま皮をむかずに使う。天ぷらや素揚げも美味しい。
  • 健康食品・・・イヌリンを多く含まれ、血糖値を下げる効果があり、さらに低カロリーの芋として注目され、健康食品として栽培されている。
参 考 文 献
  • 「食草・薬草・毒草が分かる野草図鑑」(金田洋一郎、朝日新聞出版)
  • 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「秋の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
  • 「夏の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
  • 「山菜ガイド」(今井國勝・万岐子、永岡書店)
  • 「身近な雑草のふしぎ」(森昭彦、サイエンス・アイ新書)
  • 「里山のつる性植物」(谷川栄子、NHK出版)