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山野の花シリーズ35 カラマツソウ、モミジカラマツ・・・

INDEX カラマツソウ、モミジカラマツキンコウカ
カラマツソウ(唐松草、キンポウゲ科)

 長い茎の先に、白く細い糸状の小花をつける。花弁はなく、開花時にガクが落ちる。花のように見えるのは、残った雄しべの集まりである。茎は上部で良く分岐し、葉柄の基部に丸い小さな葉がある。よく似たミヤマカラマツは、葉柄の基部に小さな葉がないので区別できる。
生育場所 山地~高山の草地
花 期 7~9月 草丈50~120cm
名前の由来・・・細く糸状の花がカラマツの葉に似ていることから、「唐松草」と書く。  
花言葉 さりげない優しさ、献身、大胆。  
モミジカラマツ
モミジカラマツ(紅葉唐松、キンポウゲ科)

 花はカラマツソウに似ているが、見分け方のポイントは葉・・・モミジの葉のように掌状に裂けるのが特徴。花は、花弁がなく、無数の糸のように雄しべがつき、ガクは開花時に落ちる。
▲八幡平大場谷地(標高1000m) ▲鳥海山(標高1800m)

生育場所 亜高山~高山の湿った草地
花 期 7~8月 草丈30~60cm
名前の由来

 葉の形がモミジの葉に似ており、白い糸状の花がカラマツの葉に似ていることから、「紅葉唐松」と書く。
花言葉 光栄
キンコウカ
キンコウカ(金光花、ユリ科)

 地下茎が横に伸びるので群生することが多い。花の最盛期に当たると、湿原の一面を金色に染め上げ美しい。花茎の先端に穂のような長さ6~10cmの総状花序をつけ、鮮やかな黄色の花を多数つける。花被片は6個で、線形で平開し、花が咲き進むと緑色になって落ちない。葉は剣形でアヤメ科の葉に似る。
生育場所 山地~高山の湿原、湿地
花 期 7~8月 草丈20~40cm
名前の由来

 金色の細い花びらが6枚あり、その色と形が金色の光を放つように見えることから、「金光花」と書く。
有毒植物につき注意

 1975年、山形県の放牧場で若齢乳牛30頭にキンコウカによる中毒が発生。以来、日本でも家畜にとって毒草であることが知られるようになった。
参 考 文 献
「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
「山渓名前図鑑 野草の名前 夏」(高橋勝雄、山と渓谷社)
「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
「高山植物ポケット図鑑」(増村征夫、新潮文庫)