山野の花シリーズ43 エゾオヤマリンドウ、ウメバチソウ・・・INDEX エゾオヤマリンドウ、エゾリンドウ、ウメバチソウ、オクトリカブト、ミヤマアキノキリンソウ |
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![]() エゾリンドウの高山型。亜高山~高山の日当たりの良い草地に生える。花付きはあまり良くなく、茎の先だけにつく。山地の湿地に咲くエゾリンドウは、花付きが良く、園芸種の母種になっている。花の色は濃い青紫色で釣鐘形をしており、先が5つに裂ける。葉は細長い卵形で、向かい合って生える。 |
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![]() 北海道に多く、高山に生えるリンドウの意味で、「蝦夷御山竜胆」と書く。リンドウの根をかむと非常に苦く、クマの胆より苦いということから、竜の胆として、「竜胆」と書く。 リンドウは古くから健胃薬として利用されている。秋、花の後に茎、葉も枯れる頃、根を掘り採り、地上部を切って、水洗いして十分に天日で乾燥させる。これを生薬名で「竜胆」という。食欲不振、消化不良、胃アトニー、胃酸過多症、腹痛などに薬効があるとされている。 |
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![]() 稀といふ山日和なり濃竜胆 松本たかし |
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エゾリンドウ | |||||||||||||
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![]() 茎は太く草丈は高く、何段にも花を咲かせる。花付きが良いから園芸種の母種になっている。山地から亜高山帯まで分布し、高さ80cmほどになる。数本がかたまって生えるが、時に群生することもある。ふっくらとした青紫色の花は長さ3~5cm。 ![]() |
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ウメバチソウ | |||||||||||||
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![]() 茎先に白い5弁花を上向きに1輪つける。花弁には緑色の脈が目立つ。花粉を出さない仮雄しべが糸状に7~22裂し、その先端に水玉のようなものがついているのが特徴。山地の日当たりの良い場所に生えるが、湿地などでは群生する。茎は直立して30cmほどになり、1本の茎に葉を1枚だけつける。葉はハート形で茎を抱くようについている。 |
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![]() 花の形が、天満宮の紋章である「梅鉢」の紋章に似ていることから、「梅鉢草」と書く。 |
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▲京都・北野天満宮の紋章は「星梅鉢」(右上の写真) | |||||||||||||
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![]() ウメバチソウの仲間は北半球に約50種。日本には、ウメバチソウ、コウメバチソウ(高山型の変種)、ヒメウメバチソウ(鳥海山、飯豊山、立山、白馬岳などの湿性草原)の3種が分布する。 |
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オクトリカブト | |||||||||||||
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![]() 日本三大毒草の一つで、全草に有毒物質を含む。特に根に猛毒がある。トリカブトの種類は多数あり、区別が困難だが、本県で普通に見られるのはオクトリカブトである。濃い青紫色の花を咲かせる。花びらのように見えるのはガクである。ガクの中に細長い花弁が2枚ある。たくさんの雄しべが見える。 |
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![]() 陸奥(みちのく)に多く、花の形が舞楽の時に奏者がかぶる鳥兜に似ていることから、「奥鳥兜」と書く。 |
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▲トリカブトの若芽 | ▲根は特に毒性が強い | ||||||||||||
花が美しいトリカブトは、約30種自生している。日本の毒草の中では、最も毒性が強い。花や花粉、蜜まで危険と言われるほどの猛毒である。毒成分は植物の中でナンバーワン、天然ものではフグに次ぐと言われている。春先にニリンソウやシドケと間違えて採取し、中毒する例が後を絶たない。誤食すれば重篤あるいは死に至ることもあるので、最も注意すべき毒草である。 |
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ミヤマアキノキリンソウ | |||||||||||||
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![]() 野や山に生えるアキノキリンソウの高山変形したもので、総苞などに違いがある。しかし、標高が下がるにつれて中間的なものも出てくることから、区別が難しい。鮮やかな黄色い花(頭花)が茎先に散房状に集まってつく。根際から生える葉には翼のある長い柄があり、ロゼット状となる。茎につく葉は細長い楕円形で、互い違いに生える。葉の先は尖り、縁には鋭い鋸歯がある。。(写真:大石礼之輔) |
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![]() 高山に生えるアキノキリンソウの意味で、「深山秋の麒麟草」と書く。アキノキリンソウは、花がベンケイソウ科のキリンソウに似ていて、秋に咲くことから「アキノキリンソウ(秋の麒麟草)」となったという説が一般的である。 |
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参 考 文 献 | |||||||||||||
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