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山野の花シリーズ55 キンミズヒキ、ツリフネソウ・・・

INDEX キンミズヒキ、ツリフネソウキツリフネヒヨドリバナ
キンミズヒキ(金水引、バラ科)

 全体に粗い毛が生え、直径1cmほどの黄色の花を穂状にたくさん咲かせる。葉は互生し、5~9枚の小葉からなる。至る所に生え、大きくなると1mにもなる。山野の道端に多いのは、熟した果実が動物や人の衣類に付着して遠くに運ばれるためである。
花 期 7~10月
名前の由来・・・細長い黄色の花穂を、金の水引にたとえて、「金水引」と書く。
花言葉 感謝の気持ち、感謝の心
ツリフネソウ
ツリフネソウ(釣船草、ツリフネソウ科)

 葉の脇から花柄を出し、紅紫色の花を数輪つける。花冠は、筒状で先が唇形に裂ける。花の距は、クルクルと丸くなり、ここに蜜があるのでハチが潜り込む。山地の川や沢のほとり、山麓の水辺などに群生する。キツリフネより明るい所に適応し、日当たりの良い所にも進出している。高さは80cmほどになる。
花 期 7~9月
名前の由来

 花が帆掛け船をぶら下げたように見えることからという説と、横から見た花の形を吊るして使う舟形の花器に見立てたという説の二つがある。
花言葉 華麗
▲秋田市河辺戸島大堤の浸透水が沁み出す法尻には、たくさん群生している。(2015年9月7日撮影)
キツリフネ
キツリフネ(黄釣船、ツリフネソウ科)

 沢の傍や川のほとり、日陰など、山地の湿り気のある場所に生える。ツリフネソウより暗い場所に適応し、日当たりの良い場所を嫌う。黄色の花を数輪吊り下げる。花の内部には、赤い斑点があり、後ろに突き出た距は下に垂れ下がる。葉は長めの楕円形で、互生し、先は尖らない。 葉の縁には鈍い鋸歯がある。
花 期 7~9月
名前の由来・・・黄色い花を咲かせる釣船草の意味で、「黄釣船」と書く。
▲トラマルハナバチが花に頭を突っ込んで蜜を吸う
ヒヨドリバナ
ヒヨドリバナ(鵯花、キク科)

 茎の上部に枝を出し、白から淡い紅色の管状花が集まる花をつける。葉の質は薄く、短い柄がある。茎には短毛がありざらつき、紫色の腺点がある。山野の乾いた草地や道端、林縁、伐採跡地など、至る所に生える。高さは1mほどになるが、大きいものでは2mほどになる。
花 期 8~10月
名前の由来

 ヒヨドリの鳴く頃に花が咲き、対生する葉をヒヨドリの翼に見立てて、「鵯花」と書く。
花言葉 清楚、延期、期待
参 考 文 献
「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
「野草の名前 夏」(高橋勝雄、山と渓谷社)
「夏の野草」「秋の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
「花ごよみ花だより」(八坂書房)