山野の花シリーズ101 ヤクシソウ、オオキンケイギク
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- ヤクシソウ(薬師草、キク科)
新しく林道ができた斜面の裸地に真っ先に侵入するパイオニア植物で、土壌が安定してくると絶えてしまう。細かく枝を分け、高さは70cmほどになる。葉を傷つけると白い乳液がでるのが特徴。花の直径は1.5cmほどで、晴天の時しか開かない。
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- 名前の由来・・・花の後ろにある葉の形を薬師如来の光に見立てて、「薬師草」と書く。他に薬師堂の近くで発見した説などがある。
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- 葉・・・薄い葉は基部で茎を抱き。切ると白い乳液をだす。
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- 花・・・黄色い頭花は上向きに多数つくが、花が終わると下向きになる。
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- オオキンケイギク(大金鶏菊、キク科)
北アメリカ原産で明治期に渡来した外来種。観賞用や緑化用として利用していたものが野生化し、大きな群落をつくる。花はキバナコスモスに似ているが、葉の形で区別できる。荒れ地に強く、在来植物に大きな影響を与えることから、特定外来生物に指定され、栽培などが原則禁止されている。
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- 名前の由来・・・大形で、花の濃い黄色から金鶏のような菊の意味から、「大金鶏菊」と書く。他に花の形が鶏冠に似ていることからなど諸説ある。
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- キバナコスモスとの識別・・・本種の葉は、羽状に深裂せず、披針形である点で識別できる。
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- 花・・・花びらは黄橙色で、先端に不規則に4~5つのぎざぎざがあり、コスモスに似た形状をしている。
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- なぜ「特定外来生物」に指定されたのか?
強健で冬季のグランドカバー効果が高く、花枯れ姿が汚くないという理由で、道路の法面緑化などに利用されたり、ポット苗として生産流通していた。しかし、余りの強靭さのために一度定着すると、在来の野草を駆逐し、周りの景観を一変させてしまった。人の手でこれ以上拡げないようにするため、平成18年2月、「特定外来生物」に指定(環境省)された。
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参 考 文 献 |
- 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
- 「秋の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
- 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
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