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山野の花シリーズ72 ナンバンギセル、ハシリドコロ

  • ナンバンギセル(南蛮煙管、ハマウツボ科)
     全体に無毛で、茎は短く地上に出ない。花柄を直立させ、特徴的な花をつける。ガクは舟形で先が尖り、ススキやミョウガ、サトウキビなどの根に寄生する1年草。よく似たオオナンバンギセルは、全体に大形で、ガクの先が尖らず、花冠裂片の縁に細かな鋸歯があるので区別できる。
  • 名前の由来・・・花の形が南蛮人の煙管(キセル)に似ていることから、「南蛮煙管」と書く。
  • 花期・・・7~9月 
  • 草丈・・・10~20cm 
  • ・・・葉の脇から花柄を直立し、その先に淡い紫色の大形の花を横向きにつける。ガクは先が尖る。花冠は筒状、裂片は全縁である。 
  • オモイグサ・・・万葉集に出てくるオモイグサは本種である。
  • ハシリドコロ(走野老、ナス科)
     茎、葉とも無毛で柔らかく、美味しそうに見えるが、全草にアルカロイドのヒヨスチアミンなどを含む有毒植物。春、山菜採りをする人は注意!。花は釣り鐘形で、下向きに1個づつまばらにつく。 
  • 名前の由来・・・誤って食べると幻覚症状を起こし、それが数日間続いて走り回って苦しむことから。 
  • 花期・・・4~5月 
  • ・・・暗紫色の花を吊り下げる。花の中は黄色い。
参 考 文 献
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)