本文へスキップ

山野の花シリーズ75 チョウジソウ、ルリソウ、ヤマルリソウ

  • チョウジソウ(キョウチクトウ科)
     河川敷や水路脇に生え、薄青色の花が美しい多年草。湿地の開発や護岸工事、盗掘などで減少し、環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧種(NT)に指定されている。秋田でも、どこでも見られる花ではないが、よく群生して咲いている。果実は二又に分かれた鞘となり、中に棒状の種子が入る。北海道から九州に分布。 
  • 名前の由来・・・花の形がチョウジ(テンニン科)の花に似ていることから、「丁字草」と書く。「丁字」は、ガクの形が釘の頭に似ていることから。 
  • 生育場所・・・県内各地の山野の湿った草地に生えるが、少ない。 
  • 花期・・・5~6月 
  • 草丈・・・50~80cm 
  • 葉・・・披針形で尖った全縁の葉を互生してつけるが、時に対生や輪生状になることもある。 
  • ・・・淡い青紫色の花を集散状につける。花冠は基部が筒状、上部は5裂して星形に開く。 
  • ルリソウ(瑠璃草、ムラサキ科)
     木陰に生える多年草。茎は直立し、葉と共に細かい毛が生える。茎の頂が二又に分かれ、濃い藍色の花を開く。北海道、中部地方以北に分布。
  • 名前の由来・・・瑠璃色の花が咲くことから、「瑠璃草」と書く。 
  • 花期・・・4~5月 草丈20~30cm 
  • ヤマルリソウ(山瑠璃草、ムラサキ科)
     福島県以西の湿り気のあるところに生える多年草。根元の葉は大きく、倒披針形で波状の鋸歯があり毛が多い。茎の先に淡い青紫色の花を総状につけ、花冠は5裂する。中央に白色の副花冠がある。果実は4個の分果からなる。
  • 名前の由来・・・山地に生え、瑠璃色の花が咲くことから、「山瑠璃草」と書く。
  • 花期・・・4~5月
  • 茎は数本が立ち、7~20cmほどになる。
参 考 文 献
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
  • 「見わけがすぐつく野草・雑草図鑑」(成美堂出版)
  • 「街でよく見かける 雑草や野草がよーくわかる本」(岩槻秀明、秀和システム)