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山野の花シリーズ77 ツルリンドウ、ツルアリドウシ

  • ツルリンドウ(リンドウ科)
     山地の木陰に生えるつる性のリンドウ。茎の下部は地を這い、上部は草木に右巻きに巻きつくが、人の背丈ほどしか登らない。地面を這うだけで物に巻きつかない種類もあるという。葉は対生し、葉の脇に淡い紫色の花をつける。花を見ればリンドウの仲間だと分かる。実は赤く熟し、花よりもよく目立つ。
  • 名前の由来・・・つる性のリンドウの意味で、「蔓竜胆」と書く。 
  • 花期・・・8~10月 
  • 葉・・・濃緑色の卵形で、先が尖り、3脈がある。裏面は紫色を帯びる。
  • ・・・淡い紫色の鐘形の花をつける。 
  • 果実・・・液果で、残存する花冠の上に突き出し、紅紫色に熟す。花よりも実の方が目立つ。 
  • ツルアリドウシ(蔓蟻通、アカネ科)
     茎は地を這って分岐し、枝先に2個の花をつける。花冠は白色で漏斗状となり、先端は4裂し、裂片は大きく開く。花の下部で子房が合着する。実も合着で1個となり、花のガクの後が2個残る。常緑の多年草。 
  • 名前の由来・・・枝に鋭いトゲがあり、蟻をも刺してしまうアリドオシに似ていて、ツル状であることから、「蔓蟻通」と書く。 
  • 花期・・・6~7月、草丈5~10cm 
  • 果実・・・丸く、熟すと赤くなる。 
参 考 文 献
  • 「見わけがすぐつく野草・雑草図鑑」(成美堂出版)
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「ひと目で見分ける320種 ハイキングで出会う花ポケット図鑑」(増村征夫、新潮社文庫)
  • 「秋の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
  • 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)