山野の花シリーズ78 フデリンドウ、ハルリンドウ
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- フデリンドウ(筆竜胆、リンドウ科)
春に咲くリンドウの仲間で、ハルリンドウに似ているが、青紫色の花が茎頂に1~数個つき、根生葉はロゼット状にならないことで区別できる。茎葉は広卵形。日当りの良い雑木林の下や山の草原に生える。花の後、子房が長く伸びて蒴果となる。雨が降って空気が湿ると蒴果の口が二つに開き、雨粒に打たれて飛散する「雨滴散布植物」である。北海道から九州まで分布。
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- 名前の由来・・・花のつき方が筆の穂先に似ている竜胆(リンドウ)だから、「筆竜胆」と書く。
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- 花・・・茎の先に青紫色の花を数個つける。花冠の先は5裂する。
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- 晴れた明るい日中だけ花が開く。花の後、子房が長く伸びて蒴果となる。
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- ハルリンドウ(春竜胆、リンドウ科)
湿った草地や湿原に生え、花は茎頂に1個つく。茎葉は卵形でロゼット状。フデリンドウは単独で生えることが多いが、ハルリンドウは群生することが多い。陽の光に敏感で、太陽が厚い雲に隠れると、すぐに花を閉じ始める。咲いている花に水をかけると、あわてて花を閉じる。本州から九州に分布。
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- 名前の由来・・・秋に咲くリンドウが多い中で、春に咲く竜胆(リンドウ)の意味から、「春竜胆」と書く。
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- 全体が淡緑色を帯び、高さ10cmほどで群生することが多い。
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- 花・・・花茎は数本が集まって立ち、前端に青紫色の花を1個上向きにつける。
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参 考 文 献 |
- 「見わけがすぐつく野草・雑草図鑑」(成美堂出版)
- 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
- 「ひと目で見分ける320種 ハイキングで出会う花ポケット図鑑」(増村征夫、新潮社文庫)
- 「春の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
- 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
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