山野の花シリーズ83 キバナノコマノツメ、ウスバスミレ・・・
INDEX キバナノコマノツメ、ウスバスミレ、ツボスミレ |
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- キバナノコマノツメ(黄花の駒の爪、スミレ科)
タカネスミレに似ているが、余り群生せず、全体的にスマートなスミレだが、名前にスミレの名が入らない唯一のスミレである。葉は薄く光沢がなく、表面や縁にまばらに毛がある。北海道、本州中部以北、四国、屋久島の亜高山帯~高山帯の湿った草地や渓流沿いの岩隙などに生える。
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- 名前の由来・・・葉の形を馬のヒズメに見立て、黄色い花が咲くことから、「黄花の駒の爪」と書く。
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- 葉・・・馬のヒズメに似ている腎円形から腎心形で先が丸く、基部は深い心形。葉は薄くて短毛があり、光沢はない。縁に波状の鋸歯がある。
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- 花・・・黄色の花を1個つける。唇弁の先が少し尖り、褐色の筋が入る。
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- 秋田駒ケ岳では、新道コースなどで割と普通に見られる。
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- ウスバスミレ(薄葉菫、スミレ科)
亜高山帯から高山帯の針葉樹の林内や林縁に生える多年草。スミレの中では小型で地味な印象を受ける。秋田駒ケ岳では、新道コースに点々と生育しているが、咲いていることさえ気づかないほど目立たない。本種に近縁なチシマウスバスミレは高層湿原に生え、絶滅危惧種に指定されている。花期は6月。
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- ツボスミレ(坪菫、スミレ科)
日本全土の山野の湿った所に生えるスミレ。葉は根元から多数出て大きな株になる。心形で波状の鋸歯があり、先が尖る。花は白色で、唇弁に紫色の筋が入る。ツボスミレの高山型がミヤマツボスミレで、葉の先が尖らず、花は淡い紫色を帯びる。
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- 名前の由来・・・庭や道ばたを意味する古語が「坪」である。そんな身近な所に見られるスミレの意味で、「坪菫」と書く。
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- 別名ニョイスミレ・・・葉の形を僧侶の持つ仏具の如意の先に見立てて、別名「如意菫」と書く。
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- 葉・・・心形で波状の鋸歯があり、先が尖る。托葉は披針形で鋸歯はほとんどない。
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- 花・・・白く、唇弁に紫色の筋がある。距は丸く短い。
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参 考 文 献 |
- 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
- 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
- 「山渓カラー名鑑 日本の高山植物」(山と渓谷社)
- 「春の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
- 「フラワートレッキング 秋田駒ヶ岳」(日野東・葛西英明、無明舎出版)
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