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山野の花シリーズ85 ミヤコグサ、ハマエンドウ

  • ミヤコグサ(都草、マメ科)
     河原、海岸、海辺の草原など、日当りの良い場所で丸くマット状に広がり、鮮やかな黄色い蝶形の花を咲かせる。花の色が黄色から朱赤に変わるものをニシキミヤコグサという。葉と茎にほとんど毛がなく、大きな株をつくる。よく似ているヨーロッパ原産のセイヨウミヤコグサは、一つの花茎に3~7個とたくさんの花をつけることで見分けられる。日本全土に分布。 
  • 名前の由来・・・昔、この草が京都大仏前に多かったことから、「都草」と書く。また漢名「脈根草(ミャクコングサ)」の転訛したなどの説がある。 
  • 花期・・・6~8月 
  • 草丈・・・5~40cm 
  • ・・・小葉は楕円形で長さ1cmほど。茎は地面を這い、葉とともにほとんど毛がない。 
  • ・・・葉の脇に花柄を出し、黄色い蝶形の花をつける。 
  • ミヤコグサとベニシジミ
  • 海岸の砂地に大きな株となって広がったミヤコグサ群落 
  • 似ているセイヨウミヤコグサ・・・本種は、ガク片や茎にびっしりと毛が生えていることで見分けられる。 
  • ハマエンドウ(浜豌豆、マメ科)
     海岸の砂浜に多く、まるで一帯を占拠するかのように這って広がる。海辺では田んぼの土手や畑などにも入り込む。稀に内陸の湖沼のほとりにも生えることがあるという。初夏に一斉に花を咲かせると、ハマエンドウのお花畑と化す。若い実はサヤごと食べられる。花の形は、蝶形で鑑賞用のスイートピーの仲間である。日本全土に分布。 
  • 名前の由来・・・海岸の砂地に生え、花や実が野菜のエンドウ(豌豆)に似ていることから、「浜豌豆」と書く。
  • 花期・・・4~7月、草丈30~100cm 
  • ・・・3~6対の小葉をもつ羽状複葉で、先端は巻きひげになる。 
  • ・・・蝶形の花を開く。赤紫色から青紫色に変わる。 
  • 豆果・・・無毛で、長さ約5cm、幅1cmほどある。 
参 考 文 献
  • 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
  • 「山渓カラー名鑑 日本の野草」(山と渓谷社)
  • 「春の野草」(永田芳男、山と渓谷社)
  • 「見わけがすぐつく野草・雑草図鑑」(成美堂出版)