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2020森の学校 しいたけ植菌体験

  2020年4月11日(土)、「2020森の学校 しいたけ植菌体験」は、「密閉、密集、密接」の3つの「密」を避けながら、秋田県森林学習交流館・プラザクリプトンの野外を会場に開催された。市販で主流の菌床シイタケより遥かに肉厚で美味しいシイタケを家庭で手軽に栽培できることから人気が高い。しかし、今年の募集人員は、例年の半分以下に抑え、かつ前半33名、後半33名の二班に分けて行われた。
  • 内容/1人2本の植菌体験と持ち帰り(1家族2名まで)
  • 主催/秋田県森林学習交流館・プラザクリプトン(018-882-5009)
  • 協力/秋田県森の案内人協議会
  • 受付も野外で実施。
  • 植菌体験の注意事項・・・並ぶ時は、前の人との距離を2m以上とること。マスクは必ず着用し、人に接触しないこと。
  • 作業は8時半過ぎ開始・・・参加者は、受付時間より30分近く早い人から作業開始時間より遅れる人もいる。その差は1時間ほどもあることから、今回は、予定開始時間に関係なく、参加者が来次第、順次実施し、作業が終了次第、流れ解散とした。 
  • 小沼森林インストラクターが製作したキノコ・・・右上の写真を見て、どれが本物で、どれが偽物のシイタケか、見分けがつかないほど精巧にできている。
  • ホダ木はコナラ・・・シイタケの発生量、質ともに優れ、最適なホダ木である。
  • 穴を開ける位置・・・90cmの原木に、穴の位置を印した定規の位置に従い電動ドリルで穴を開ける。赤印の位置に5ヵ所穴を開けたら、次のラインは千鳥になるように黒印の位置に6ヵ所穴を開ける。
  • 穴の数・・・5ヵ所×3ライン+6ヵ所×3ライン=33ヵ所。 
  • 電動ドリル・・・Φ9.2mm×深さ3cm 
  • シイタケ種菌・・・家庭で余り手間をかけずにシイタケを採りたい人向きで、全国的に最も多く使用されている品種で、発生温度は7~20度、秋と春の二回出るタイプを使用。  
  • 電動ドリルで原木に穴を開ける作業風景 
  • 親子で植菌体験 
  • 小沼森林インストラクターは、女の子に自作のキノコとどんぐり人形をプレゼント。もらった女の子は大喜び!。森の恵み、きのこと木の実に興味をもってくれたら嬉しい。 
  • しいたけ栽培のポイント
    1. シイタケ菌をホダ木に活着させるための初期管理のことを「仮伏せ」と言う。仮伏せの場所は、雑菌が入らないように、雨が当たらず、かつ風通しの良い軒下などに仮伏せをする。その際、ホダ木の下に細い棒を敷いてホダ木が地面につかないように薪積みにする。切口に白い模様(菌糸紋)がでてきたら、被覆をとる。仮伏せの期間は約1ヶ月
    2. 梅雨期前に「本伏せ」(上の写真)をする。ホダ木は、直射日光や西日の当たらない所。不十分な場合は、遮光ネットやスダレなどをホダ木の上に張る。
    3. 梅雨~夏期は、雑草や低木を刈り払い、通風を良くすること。
    4. 7月中旬頃と9月中旬頃、ホダ木の天地返しや積み替えを行い、菌糸を均一に成長させる。
    5. キノコの芽が出る秋には十分散水すること。
    6. ホダ木を叩いて振動を与えるなど、刺激を与えればシイタケが良く生えるといわれる。
  • シイタケは、いつ発生するのか・・・植菌したシイタケは1年半後の秋、又は2年後の春には出てくる。それ以降は、春と秋の二回発生するようになる。一般に4~5年は発生する。ただし、次第に春には出ても、秋には出なくなる。
  • 参考①:採り方・・・柄を持ってもぎとる。ナイフなどで柄を切るのは、切り後から雑菌が入る恐れがあるので×。
  • 参考②:天日による自然乾燥で骨を丈夫に・・・生シイタケを裏返しにして太陽に当てると、カルシウムの吸収に必要なエルゴステロールがビタミンD2に変化して数十倍に増えるという。カルシウムはビタミンD2により吸収され、運動により骨太になれる。多く採れた場合は、天日乾燥がベスト。干しシイタケを戻す場合は、多めの冷水に浸し、時間をかけて水戻しするのが美味しく調理するコツ。
  • 参考③:シイタケ料理
    1. つけ焼き・・・シイタケの傘を下にして金網に乗せ、ヒダのところにバター・しょう油・酒を少々たらして弱火で焼き、柄をつかんで食べる。
    2. バター炒め・・・柄をとったシイタケと玉ネギをバターで炒め、味道楽等で味をととのえる。
    3. その他、煮物、天ぷら、鍋物、味噌汁など、どんな料理にも合う。