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クリプトンの森「ザゼンソウ」群落の保全活動Part2

 2020年6月22日(月)、クリプトンの森「ザゼンソウ」群落の保全活動Part2が行われた。参加者は、森林インストラクター会と森の案内人協議会から計6名と、少人数に絞って行われた。今回は、ザゼンソウ入口が急斜面のため、間伐材を使った遊歩道の設置をメインに実施された。
  • 主催/主催/秋田県森林学習交流館・プラザクリプトン
  • 共催/秋田県森林インストラクター会、秋田県森の案内人協議会
  • 協賛/(一社)秋田県森と水の協会
  • 遊歩道設置予定周辺の草刈り、邪魔な落ち枝の除去・・・急斜面に対して直ではなく、子どもたちでも安全に歩けるように、傾斜が緩い斜め路線に遊歩道を設置する計画で作業をスタート。   
  • 危険な枯木の除去・・・枯れた木は、倒れると危ないので、ノコギリで伐倒した。 
  • クワを使って、斜面の土とササの根を切りながら遊歩道の原型をつくる。
  • 急斜面に設置する遊歩道は、土だけでは、雨が降ると崩れる危険がある。 
  • 間伐材を使って補強・・・間伐作業で生じた丸太や枝、スギの皮は貴重な資源。これらの材料は、自然環境に最もマッチした、無駄なエネルギーを使わないエコロジカルな素材である。まずは枝を使って杭をつくり、間伐材を輪切りにしたものを丸太として使う。 
  • 間伐材を使った土留め工・・・遊歩道の斜面側に杭を打ち、丸太を横にして土留めを施す。 
  • 丸太を横に置き、最後の杭を打つ。 土留めが完成すると、杭の頭をノコギリで伐り揃える。
  • 仕上げは、間伐材のスギの皮を剥ぎ、遊歩道に敷き詰める。
  • 間伐材を100%使用した遊歩道完成・・・周囲の景観に溶け込むとともに、この森に生息する生き物たちにとっても優しい遊歩道が出来上がった。
  • ザゼンソウの森で見つけたヤマトクロスジヘビトンボの成虫・・・体長90~100mmと大型。幼虫時代は、河川上流域に位置するザゼンソウ群生地の沢筋で、カゲロウ類の幼虫などを捕食して成長。成熟すると上陸し、土中で蛹化し、6月下旬、羽化して成虫になった。成虫になると、樹液などを吸い、夜に飛び回る。
  • こうした保全活動を通じて、ザゼンソウだけでなく、昆虫も含めた生物多様性がさらに豊かになることを期待したい。