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森の学校2021 森の素材でつくるミニ門松

 2021年12月25日(土)、「クリプトンの森の素材でつくるミニ門松」が秋田県森林学習交流館・プラザクリプトンで開催された。参加者は18名。門松は、新年を迎えるにあたり、今年一年の幸福をもたらす「歳神様」を迎える目印(依代)として玄関前や門に立てる。古くは、神が宿る木として「松」を一本立てたのが始まりとされる。室町時代に長寿を招く縁起物として、真っ直ぐに節を伸ばす「竹」が添えられ、江戸時代に「松竹梅」の三点セットが出来上がったと言われている。ミニ門松は、業務用の大きな缶を使い、伝統的な縁起物として松竹梅三点セットと、ナンテン、ユズリハを使った本格的なものである。
  • 主催/秋田県森林学習交流館・プラザクリプトン
  • 協力/秋田県森の案内人協議会
  • 講師・・・門松づくりの名人・黒崎良雄氏 
ミニ門松に使われる縁起物
  • アカマツ・・・松は常緑樹で、冬でも枯れないことから、永遠の生命=「長寿」を象徴する縁起物。歳神様が天から降りてくるのを「待つ」という意味もある。だから門松の主役は、竹ではなく松である。
  • ・・・竹は地下茎を広げで増えるので強風・暴風・地震に強く、さらに真っすぐに伸び成長も速い。「繁栄」を意味する縁起物として松に添える。 竹を3本にする理由は、「3」は二人の男女の仲を取り持つ意味の縁起物で、高さが違うのはそのためである。決して高さをそろえてはいけない。 
  • 梅(中国原産)・・・早春、他の花に先駆けて美しい花を咲かせる。大陸文化の「風雅」を象徴する縁起物。梅は、まだ咲いていないので、梅の枝に花の代用としてポップコーンを使った。 
  • ユズリハ・・・春に古い葉と新しい葉が入れ替わるので、親が成長した子に後を譲るのにたとえて、古くから「子孫繁栄」を象徴する縁起物。 
  • ナンテン・・・「難を転じて福となす」縁起物。また火災避け、悪魔除けの効果があるとされている。 
  • 今回は、あらかじめ縄で業務用の大きな缶の外側をきっちり巻いたものを準備。 
  • 縄の結び目がある側が隠れるように裏側にして3本の竹を立て、缶に5cmほど砂を入れて安定させた後、缶の7~8割まで入れる。 
  • アカマツは、枝を一つ一つ剪定バサミで切って、運が右肩上がりになるように、右側が高く、左側が低くなるように挿し込む。 
  • 次にユズリハ、ナンテン、まだツボミの梅の枝を挿す。 
  • 最後に、梅の枝先にポップコーンを白い梅の花に見立てて飾りつければ完成。 
  • 作業風景
参加者の作品
  • 門松はいつ立てるの?・・・12月13日は、山から松を取ってくる「松迎え」をおこなう日=お正月の準備を始める「正月事始め」の日。12月29日は「苦立て」、31日のギリギリに立てるのは「一夜飾り」といって嫌われる。故に門松を立てるのは、12月13日~28日までの間が良いとされている。 
  • 門松を飾る期間・・・門松を飾ってから取り外すまでの期間を「松の内」と言い、その期間は、1月7日(関東)~15日(関西)までが一般的である。
  • 縁起の良い森の素材でつくった門松を玄関に飾り、良い御年をお迎えください。