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どんぐりの森づくり

 今年は、コナラ、ミズナラのドングリが豊作。2015年10月6日(火)、中通小学校2年生のご協力を得て、クリプトンの森でドングリを拾ってもらい、ポットに1人3個づつ植えてもらった。どれだけ芽を出すか観察しながら、無事成長した苗木は、再度小学校やボランティア団体等に協力を呼びかけ、県民参加の森づくりに役立てていきたい。
▲コナラの花
▲コナラ ▲コナラの葉とドングリ

コナラ

 ドングリの木として代表的なコナラとミズナラは似ている。大きな違いは、葉のつき方と生育している場所である。コナラの葉は枝につく葉柄が長くはっきりしているが、ミズナラでは短い。ドングリのぼうしは皿形でミズナラやカシワに比べると浅いのが特徴。またコナラは低い標高約300m以下の山野の至る所でみられる。子供たちに人気のカブトムシやクワガタムシが好む樹液が出る木としても有名である。
▲ミズナラの葉と花
▲ミズナラ ▲ミズナラのドングリ

ミズナラ

 ミズナラは、ドングリについているぼうしがおわん形で短い突起が数多くついている。ミズナラの葉は、枝につく葉柄が短い。標高は、コナラより高い300m~700mくらいのところに生育する。ブナと並び山地を代表する木でマイタケやシイタケなどのキノコ類が良く生え、人にもクマにも人気が高い。
ナラ類のドングリとつながっている生き物

 ヒメネズミやリスなどの小動物からツキノワグマのような大形ほ乳類、カケスやアカゲラなどの鳥類の大切な食糧になっている。特にミズナラのドングリは、ツキノワグマが冬眠する前の重要な食糧である。今年は、クリとともにドングリが豊作なことから、クマの出没件数も少ない。コナラ、ミズナラは、生き物の多様性を支える重要な樹木の一つである。
▲クリプトンの森で、樹木の名前や特徴などを学習しながらドングリを拾ってもらった。
 森の中の散策道沿いにドングリがたくさん落ちていた。一斉にドングリ拾いがはじまると、無我夢中になる子どもたち。もはや自然観察どころではない。袋一杯にとった子もいた。恐らく、縄文時代以来、木の実をとった採集の遺伝子がさわぎだしたからに違いない。
▲ドングリ拾いをした後、ドングリがいつ芽を出すか、植え方について説明しているところ。
 森の案内人の工藤さんは、子どもたちに分かりやすいように絵を描いて説明してくれた。植えたドングリは、1年目に根が出て、2年目になると芽が出てくる。約2年で苗木になる。
▲たくさん拾ったドングリ。 ▲ポットに1人3個づつ植える。
▲子どもたちに加えて、先生たちにも植えてもらった。ご協力ありがとうございました。
 植えてもらったドングリは、大切に管理し育てたいと思います。芽を出したら、また見に来ください。どれだけ苗木まで成長するか、楽しみ、楽しみ。