本文へスキップ

世界自然遺産白神山地2021 美しき森と水の賛歌

世界自然遺産白神山地追良瀬川源流
  • 2021年6月5日~7日、2泊3日の日程で、白神山地追良瀬川源流部を取材。今回のメインは、ドローンによる空撮とアクションカメラによる地上動画撮影である。天候にも恵まれ、これまでとは一味も二味も番う映像が撮れた。特に白神山地最大のパワースポット「白滝」の空撮は圧巻である。
  • 2021年、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産登録へ・・・北の縄文遺跡群について、ユネスコの諮問機関は、世界遺産への登録がふさわしいとする勧告をまとめた。これにより、今年の世界遺産委員会で世界文化遺産に登録される見通しとなった。
  • ブナ帯の森が北の縄文文化を開花・・・縄文社会の非常に高い人口密度を支えていたのはブナ帯の自然、とりわけクリやクルミやトチなどの堅果類、あるいはサケ・マスなどの漁業資源の豊かさだった。つまり、縄文文化はブナ帯の自然に適応し、それを基礎に発展した文化である
  • 世界自然遺産「白神山地」と世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」・・・白神山地のブナ原生林は、北の縄文人が見たであろう森の原風景が残る希少な森である。そのブナ帯の森が、17,000haという面的まとまりをもって残っているのが「世界自然遺産白神山地」である。 つまり、白神山地と北の縄文文化は、「ブナ帯文化」でつながっていることを見逃してはならない。
  • 動画「世界自然遺産白神山地追良瀬川源流 美しき森と水の賛歌」・・・15分56秒
  • ドローン撮影(DJI Mavic Air 2):渡部 洋一
  • 地上撮影(GoProHERO9)・編集:菅原 徳蔵
  • 世界自然遺産白神山地核心地域への入山に当たっては、津軽森林管理署に「入山届出書」を提出。今回も「一日ボランティア巡視員」を引き受け、その結果を報告している。
  • 今回は、ドローン撮影を行うことから、米代西部森林管理署及び津軽森林管理署に、「入林届(無人航空機を飛行させる場合の入林届)」に加えて企画書、ルート図を提出している。 
静止画像
  • 奥の山並みは白神岳稜線・・・手前はサカサ沢のブナの樹海
  • ブナの新緑・・・その隙間から青空が透けて見える。 
  • ウワミズザクラの蜜を吸うサカハチチョウ
  • イボタガ
  • ブナ-チシマザサ群落
  • ブナのトンネル・・・渓畔林が豊か
  • ミズナラの巨樹・・・日当たり、排水共に良好でマイタケが生えそう
  • サワグルミ林
  • 清冽なナメ滝  
  • グリーンタフ・・・約2,100万年前の激しい火山活動でできた海底火山活動堆積物のうち、熱水の影響で変質した、緑っぽい凝灰岩質の地質は、見た目に基づいて「グリーンタフ」と呼ばれている。この「グリーンタフ地域」は、鉱物資源が多く、地すべりが多いことも特徴。
  • ゼンマイの大群落
  • カラマツソウ
  • マス止めの淵を上から空撮 
  • マス止めの淵 
  • マス止めの滝頭
  • マス止めの淵下流の追良瀬川本流
  • 左からサカサ沢、右からツツミ沢が合流する二又
  • ジムグリ
  • 苔むす清流 
  • ツツミ沢のゴーロ
  • 左が白滝沢、正面から黒滝沢が合流する二又
  • 白滝上流部・・・対岸からは見えない白滝の上流は、滝が数段連なっているのが分かる。 
  • 上空から見た白滝・・・1987年初めて白滝に感動して以来、何十回と訪れ、数えきれないほど白滝の写真を撮ってきた。しかし今回のドローンによる空撮は、これまで見たこともない感動的な映像であった。改めて白神の森と水の美は秀逸であると思う。そのブナ帯の森から生まれた北の縄文文化は、日本の森の文化の基層をなす代表的な文化でもある。今回、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録される見通しになったことを祝って企画編集を行った。長年、関係者のご努力に改めて敬意と感謝を申し上げたい。