樹木シリーズ150 ツタウルシ
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- 絶対に触ってはいけないツタウルシ(蔦漆、ウルシ科)
樹液にかぶれ成分を含み、その威力はウルシ科の中で最強と言われている。見分け方は、ウルシ属で唯一、小葉が3枚の3出複葉であること。そんなツル性の植物を見つけたら、近づかないことが肝要である。山地に生え、茎から気根を出して木や岩を這い上る。
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▲ツタウルシ |
▲ツタ |
- 見分け方・・・ツタとツタウルシはよく似ている。ツタの葉は浅く3裂するが、ツタウルシは全縁なので簡単に区別できる。ただし幼木の葉はツタに似た粗い鋸歯があるので紛らわしい。ツタウルシは、必ず3出複葉だが、ツタはそうではないので、小葉の数を数えて3枚でなければツタである。
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- 名前の由来・・・ツタに似たウルシだから、「蔦漆」と書く。
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- 幼木の葉に注意・・・幼木の葉にはツタに似た粗い鋸歯があるので注意。
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- かぶれ成分・・・樹液にウルシオールとラッコ―ルいう有毒成分を持ち合わせ、高木のウルシよりも有毒成分が強い。人によっては、近くを通っただけでかぶれる人もいるので注意が必要。
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- 花・・・葉腋に円錐花序を出し、黄緑色の目立たない花を開く。雌雄異株。
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- 核果・・・直径5~6mmの偏球形で、縦に筋がある。
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- 紅葉・・・秋、いち早く紅葉して美しい。木々を這い上り、幹全体を真っ赤に染めるので、遠くからでもよく目立つ
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「葉っぱで見分け 五感で楽しむ 樹木図鑑」(ナツメ社)
- 「里山の花木ハンドブック」(多田多恵子、NHK出版)
- 「樹木図鑑」(鈴木庸夫、日本文芸社)
- 「樹木観察ハンドブック 山歩き編」(松倉一夫、JTBパブリッシング)
- 「樹木と木材の図鑑 日本の有用種101」(創元社)
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