樹木シリーズ240 ツクバネ 、カザグルマ・・・
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- ツクバネ(衝羽根、ビャクダン科)
雌雄異株の半寄生落葉低木。花は、淡い緑色で目立たない。雌株の枝先には、4枚の翼のある実を垂れるが、その実は正月の羽根つきにそっくり。山の乾いた尾根に自生するツガ、モミ、アセビなどの根に寄生根を挿入し、栄養分を奪っている。だから苗を育てるのが難しく、茶花として珍重されながら、ほとんど栽培されていない。本州以南に分布。
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- 名前の由来・・・実が羽子板で衝く羽根に似ていることから、「衝羽根」と書く。
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- 花・・・花期は5~6月、雌雄異株。雌花は、4枚の苞に囲まれ、これが翼に育つ。よく見ると4枚の小さな花びらがある。
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- 果実・・・ツクバネ型の実を枝先に垂れる。その実の長さは7~10mmほどで、先端に花の後に大きくなった苞が残り、羽根つきの羽根に似ている。(写真出典:ウィキメディア・コモンズ)
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- 葉が枯れ落ちた晩秋になると、実は枝から離れやすくなり、強い風が吹くとクルクルと回りながら飛ばされる。
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- カザグルマ(風車、キンポウゲ科)
風車にそっくりな花を咲かせることから、庭などによく植えられている。本州以南の川沿いなどの湿った場所に自生するつる性植物。本種などを交配してつくられた園芸品種がクレマチス。同じく中国原産でクレマチスと呼ばれることもある園芸品種がテッセンである。
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- 名前の由来・・・花の形が子供のおもちゃの風車に似ていることから、「風車」と書く。花が白色のものはシロバナカザグルマともいう。
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- 花・・・花期は5~6月、枝先に直径10~15cmの大きな花を開く。花弁のように見えるのはガク片で淡い紫色又は白色。雄しべと雌しべは多数.葯は紫色。
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- クレマチス(キンポウゲ科)
日本原産のカザグルマ、中国原産のテッセン、ヨーロッパ原産のピチセラなどを交配してつくられた園芸品種。四季咲きで花が大きなものが多く、観賞価値が高い。雄しべが弁花した八重咲のものもある。
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- テッセン(鉄銭、キンポウゲ科)
中国原産で、日本には寛文年間(1661~73年)に渡来した。ツルは、その名のとおり強くて、よくからみつく。5~6月、黄白色の花を開く。花糸は扁平で暗紫色。多様な花色の園芸品種が多い。
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参 考 文 献 |
- 「山渓カラー名鑑 日本の樹木」(山と渓谷社)
- 「秋田の山野草300選」(秋田花の会)
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