北秋田市指定無形民俗文化財「葛黒火まつりかまくら」
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- 令和8年2月15日(日)に北秋田市七日市葛黒集落に伝わる標記のまつりが行われましたのでご紹介します。
- 私(福井)が出演している秋田テレビの「土曜LIVEあきた」という番組のMCである武田哲哉さんから今度のニュースでこの祭りを取り上げるのでよろしくお願いします、と電話がありました。
- さて、初めて聞いた名称だったのでインターネットやユーチューブなどで調べたところ、旧鷹巣町の七日市地域に葛黒という集落があることが分かりました。
- 祭りは朝からいろいろな準備があるようでしたが、ご神木を起ち上げるのが16時となっていたので、大館市のあめっこ市を回ってから、15時過ぎに現地に着きました。
- なお、この祭りはいろいろなメディアで紹介されていますので、「葛黒火まつりかまくら」と検索されると歴史や由来などが分かりますので是非お調べください。
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- 燃えさかるご神木。午前中に伐りだした12~13mもあるクリの木に稲わらやササ、タケ、ヒバの皮、ウツギなどを巻き付けて形を良く見せ、燃える時に音が出るようにしているそうです。実際ゴーという稲わらが燃える音、シュワシュワとササが燃える音、パチパチと木が弾ける音など、様々な音がかみ合って不思議な感覚(神様がいそうな?)になります。
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- 上段左は、会場から少し離れた駐車場からみた会場です。トイレ休憩できる葛黒林業センターは昔の林業構造改善事業で建てたものと思われます。キレイに管理されていました。
- センター近辺の駐車場は関係者で満杯になっていて、空いているスペースは気温が上がったためざらめ雪になって車では入っていけませんでしたので、少し離れた臨時駐車場に駐めました。
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- 会場に歩いて行くと、地元の小学生が作った孟宗竹の竹灯りが準備されており、次々と人も集まってきました。 最終的には300人近くになったと思います。
- ご神木と対峙してかまくらも作られ、水神様が飾られています。ご神木はバックホーと支え木で固定されて休憩中です。
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- テントの中では、お母さん達お手製のお菓子やそば、うどん、いぶりがっこ、などが並べられています。
- そうこう言っているうちに16時になり3方向にロープが張られ、それぞれに参加者がロープを手に持って並びます。私は子ども達の後ろに付きました。
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- 16時にかけ声があり、一斉にロープを引っ張ります。ご神木は3トン近くあるそうで、バックホーでひっぱり、男衆がつっかえ棒で支えながら押します。
- 危険なのであまり力を入れないでくださいとアナウンスがありますが、 そうはいっても力が入ります。前にいた5年生と2年生の子に聞いたら「力入れすぎて手が真っ赤になった」と言って手のひらを見せてくれました。
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- 私の列には余り人がいないと思っていましたが、気付けば沢山の人が後ろにいました。他の列にもかなりの人が付いていて、一体感が生まれて気持ちが高揚します。辺りがだんだん暗くなってくるもの良い雰囲気です。
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- ご神木が立ち上がると手前にあった稲わらを周囲に付け、高いところにはハシゴを使ってご神木に肉付けしていきます。結構危ない作業です。
- 作業後は甘酒がふるまれました。
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- ご神木への点火は18時からということで、今回は地域の出身者で構成する東京小猿部会の役員でもある民謡歌手の池上朝子さん(50歳を過ぎてから歌手になったそうで、全国大会で何度も優勝している)の唄や、娘さんが東京で弁護士をしている小原由美子さんの踊りなどが披露されました。
- 小原さんのお孫さんの大学生も踊りを披露しましたが、師範の資格を持っているそうです。
- また、ご神木の点火者を決める大声大会も行われ、小学生が大声で頑張っていました。
- 会場にはドラム缶のストーブも用意されていましたが、冬の屋外ではこれが一番です。
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- いよいよ暗くなってきて、竹灯りにも灯が付き模様が浮かび上がり幻想的です。
- ミニかまくらとかまくらにも灯りが点きました。
- 子ども達がご神木と記念写真を撮っています。
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- 点火前に津谷北秋田市長から来賓を代表してあいさつがありました。「長い歴史と伝統を持ち市指定無形民俗文化財として1度は途絶えた祭りが地元の皆さんの努力で復活した。今後とも続けていけるよう協力していきたい」とのことでした。
- 市長以下点火に選ばれた人達がたいまつを持ってご神木の回りに集まります。
- かけ声とともに点火されましたが、結構な雨が何回か降ったのでなかなか火が点きませんでしたが、奧の乾いた稲わらに火が移ると、威勢良く燃えだしました。
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- 炎はどんどん燃え広がり、ご神木の上の方まで届き、最後は稲わらが燃え尽きました。離れていても熱気と燃えさかる音の迫力を全身で感じます。
- 時々参加者が声を合わせて「お~い!かまくらのごんごろう!」と大声を出します、諸説あるようですが、奇祭たるゆえんです。
- 鎮火後は、ご神木を倒し、枝先から関係者がチェーンソーで円盤を伐りだします。参加者は帰りがけにこれをいただき、家庭円満、無病息災、五穀豊穣を祈ります。
- 私は、大館のあめっこ市にも行って、飴を舐めたので今年は最強の年になりそうです!
- 今回は、たまたま奇祭を観ることができましたが、関係者のお話しでは、材料の稲わらが採れないこと(コンバインで米を収穫するのでわらが出ない)、50軒以上あった集落が現在は20軒ほどになり後継者がいない、継続するお金が無い、ということで来年以降の開催が危ぶまれているそうです。
- 県内各地で小正月雪祭りが行われています、私は今まで小正月についてよく考えていませんでしたが、旧暦の小正月とは年によって1ヶ月くらいずれて一定していません。小正月というよりは冬がそろそろ終わりになり新たな命の営みが始まる春を迎えるために2月中旬に集中していると考えます。
- 秋田に住んで50年近くなりますが、いつも2月10日頃に雪寄せする場所も無くなりこれ以上冬が続くとどうなるのだろうと思っていると、劇的に暖かくなり急に春めいてきます。それを昔の人達は身体で感じてその表現を雪祭りで表現したのでは?と思います。またこのような火祭りは乾燥する太平洋側ではできるわけもなく、雪国の特権です。
- 祭りを続けて欲しいと言うのは簡単ですが、人、物、経費を考えると大変難しい課題です。ふるさとを思う東京お小猿部会の皆さんの思いのためにも是非続けて欲しいと願います。
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