| 県民参加の森づくり事業を活用 |
能代木材産業連合会が増田高校で出前講座を開催
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| 秋田県森林ボランティア団体 能代木材産業連合会 |
- 令和7年10月22日(水)に能代木産連が横手市増田町増田の県立増田高校において、2年生の生徒8人を対象に将来の就職や進学に役立てて貰うよう、また森林・林業を理解して貰うため出前講座を開催しました。
- 木の学校の校長も兼ねる木産連の佐々木事務局長から、建設関係では県を挙げて高校生の就業活動に関わっているが林業・木材産業ではなかなかそういうことが無い。10月1日の能代科学技術高校での取組に続き、増田高校においても森林・林業・木材産業を税事業によりPRするので紹介して欲しい、と言われ同校に向かいました。
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- 同校は、今年で創立100周年を迎える、総合学科と農業科学科のある伝統校です。正面玄関に着くとちょうど木産連の佐々木さんと木高研の足立先生が到着したので一緒に受付し、担当の糯田先生に案内してもらい会場に着きました。
- 上の写真は、木製ランタンを作成し、それぞれ製品を持っての集合写真です。
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- 上段は増田高校の正面です、広大な敷地でブドウ園や田んぼもありますが、校内も広くて羨ましい限りです。私は千葉県の高校を卒業しましたが狭い校舎だったので、前回の能代科技高も広かったし、秋田県の高校生は恵まれています。
ただ、果樹類はクマの標的になっていたそうです。
- 今回は糯田先生が能代に赴任していた時に、佐々木さんと知り合いになり、増田高校に赴任して十文字和紙の関係者と一緒に活動し、授業にも取り入れた関係で和紙をキーワードに木高研の足立先生を巻き込んで出前講座になったという話しでした。
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- 糯田先生のガイダンスの次は、平鹿地域振興局の金高課長から森林や木材の二酸化炭素固定機能があることなどが説明され、県で作成したカーボンニュートラルの概要と世界の動きという動画を勉強します。
- 当日に横手市役所付近にクマが出たため、当初来る予定だった担当者が来られなくなり、課長自らが駆けつけてくれました、色んなところにクマの影響が出ています。金高さんも推進機構にいたので足立先生とは顔なじみです。
- 動画では、秋田県の現状やバイオマスの動き、森林は若返らないと炭素固定量が減るため伐採して再造林する必要があることなどが説明 されました。
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- 続いて木材高度加工研究所の足立先生から、「木と紙」と題して紙が発明された経緯や、世界の4大文明は森林のあるところに発展したこと、西洋と日本のノコギリの使い方は何故違うのか(西洋は押す、日本は挽く)、テーブルマナーはどうして違うのか(西洋は皿を持たない、日本は持って食べる)などの興味ある話しから西洋紙と和紙の違いなどが説明されました。
- 十文字和紙には製作工程が13もあるそうで、生徒からは工程の多さに驚いたとの感想が述べられました。
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- 次に秋田木工の風巻社長から会社の沿革や曲木の技術、採用されている主なところ、などが説明され、デザインについても単に見かけだけでなく利用性や耐用性を持ったものでないと商品にならないとのことでした。
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- デザインを学んでいる生徒からは立体3D的な曲木技術に驚きの声が上がりました。
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- 次に湯沢市中野木工の中野さんからフラッシュパネルの加工技術や特注家具などの説明がありました。
- 中野さんについては、6年前に東北大学の清和名誉教授と一緒に広葉樹の木使いの県内視察でお世話になったことがあり、中野さんもよく覚えておいででした。
- 今年の情報交換会で清和さんが、「中野木工のボールペンを使っているが最高だ」と話していたというと「本当にうれしい、今後の励みになります、あのとき以来清和さんの本を買って広葉樹を勉強しています。」とのことでした。
- 清和さんは、本の中でもボールペンを誉めていてよほど気に入っているのだと思います。
- 糯田先生からは、地元に素晴らしい企業があるので、進路先として考えて欲しいと生徒に言われました。
- 高い技術を持った地元の企業が続いていけるよう、若い方が跡を継いで行って欲しいと切に思います。
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- 休み時間にトイレに行くと階段の上に、川連風漆器と十文字和紙の作品がありました。どちらも地元の製品であり、自分達で作れるとは恵まれた環境です。
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- 今回の最後の講義は、能代木産連の佐々木さんと木の学校の伊藤さんから、ランタン作りのワークショップです。
- 棒状の木片や円盤を組み合わせていきます。今回は接着剤を使いません。
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- 骨組みの組立が終わると、それぞれが十文字和紙を貼り付けていきます。11月に入ると生徒が実際に和紙を作成するそうです。
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- 和紙をそれぞれが加工してランタンに巻き付けていきますが、個性が出ていてなかなか面白い作品が多いです。
- ここでも生徒が感想を述べて、無事出前講座が終了しました。
- 振興局も協力し、木高研の先生も加わり、素晴らしい取組です。糯田先生からは来年も是非やってくださいとリクエストがありました。
- 将来の秋田を支える若い人達にひとまずは木の素晴らしさ、それに関わる企業が身近にあることを分かって貰えれば、「秋田には何も無い」なんて言う人はいなくなるでしょう。県内あちこちでこういう取組が広まることを祈っています!
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