| 県民参加の森づくり事業を活用 |
能代木材産業連合会が県立大館桂桜高校で出前講座を開催
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| 秋田県森林ボランティア団体 能代木材産業連合会 |
- 令和7年12月17日(水)に能代木産連が大館市の県立大館桂桜増田高校において、3年生の土木・建築科の生徒20人を対象に、林業・木材産業の社会的意義を理解して貰うため出前講座を開催しました。
- 能代の木の学校の校長も兼ねる木産連の佐々木事務局長から、建設関係では県を挙げて高校生の就業活動に関わっているが林業・木材産業ではなかなかそういうことが無い。
- 10月1日の能代科学技術高校と10月22日の増田高校での取組に続き、大館桂桜高校においても森林・林業・木材産業を税事業によりPRするので広く紹介して欲しい、と言われ同校に向かいました。
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- 同校は、大館高校、大館工業高校、大館桂高校が統合して生まれた新しい高校です。正面玄関に着くとちょうど木産連の佐々木さんが到着したので一緒に受付し、担当の佐藤先生に案内してもらい実習室に着きました。
- 上の写真は、佐藤先生が始まりの説明をしているところです。 土木・建築家の生徒さんは20名ですが、女性が9人もいて驚きました。
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- 上段は桂桜高校の正面です、立派で新しい学校なので羨ましいです。前回の能代科学技術高校や増田高校も広かったし、秋田県の高校生は恵まれています。
- 今回は大館地域を中心に木育で頑張っている河田さんの紹介で、佐々木さんが桂桜高校の先生に相談したそうです。私は直近の金足農高の出前講座には行けませんでしたが、県内各地で高校生に税事業も含めて、林業・木材産業をPRして頂いているので有り難い限りです。
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- 実習室に着くと、先生方も協力してくれて準備します。
- 担当の佐藤先生はお若いのでお年を聞くと28歳だそうです。生徒さんと年が近いので友達感覚のようでした。
- ガイダンスでは、本日の開催趣旨、スケジュール、注意事項が説明され、講師の、大館工芸社戸嶋社長、大館市市民交流センター河田さん、能代木産連の佐々木さんが紹介されました。
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- 続いて大館工芸社の戸嶋社長から、地元を代表する木材産業企業として、会社の概要、製品の紹介、曲げわっぱの起源などが詳しく説明されました。全国に曲げわっぱの技術は存在するものの、国の伝統的工芸品に認定されているのは大館だけだそうで、秋田スギの特徴を活かした高度な曲げわっぱの技術が評価されたそうです。
工芸の意味も説明され大変勉強になりました。
- 大館工芸社には30名の社員がいるそうで伝統工芸士を中心に技術の研鑽を行っており、常に新しい製品作りを目指しているそうです。スギは調湿作用が高く、そのお陰でお櫃に入れたご飯は冷めても美味しいとか。
- 私も大館工芸社で求めたどんぶりを十数年使用していますが、全く変質せず、熱い汁を入れても持った時に熱さを感じず、特にきりたんぽを食べる時には美味しさが倍増します。
- 今回は3年生なので、時期としては就職の対象とはならないですが、高い技術を持った地元の企業が続いていけるよう、若い方が跡を継いで行って欲しいと切に思います。
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- 次に河田さんから、県で作成したカーボンニュートラルの動画を視聴した後で、森林や木材の働きについてパワーポイントで詳しく説明がありました。すごく分かり易い資料なので、聞いたら「市民センターで小学生向けに作成した」ということでしたが、曲げわっぱについても独自に作成された説明キットで解説されていました。
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- 次に佐々木さんから、能代の木材産業や、木高研の紹介があり、木育体験として県南の小松木工の組子細工の組立をします。今までも何種類かありましたが、どれも結構難しく今回の部材も設計書を見ながらですが、皆さん苦戦しています。担当の佐藤先生はさすがに手早いです
- 佐々木さんは税事業ののぼりをいつも立ててくださり、PRしてくれています、ありがとうございます。
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- 組子は組立が終わると、水性ボンドを薄めたものを塗りつけ、バラバラにならないようにします。
- 佐藤先生も組立を終了し、スマホで出来上がりを撮影しています。
- 河田さんがあちこちで組立を指導しています。
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- 組子の終了した生徒は、ミニチュアハウスに挑戦です。ただし、部材が多いため時間内に終わらないので持ち帰りになりました。
- 慎重にやらないと組子の部材が割れるため、かなりの集中力が必要なので毎回どの学校でも皆さん熱心に取り組みます。
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- 使用した器具を生徒も一緒に片付け、ボンドを塗った筆や器を水洗して、閉会式となりました。
- 最後に、河田さんから「森林に入ると気持ちよくなるのはどういう成分でしょうか?」と問いかけがあり「正解はフィトンチッドです、忘れないで!」と確認がありました。
- 生徒代表からお礼のあいさつがあり、無事出前講座が終了しました。
- 私(福井)はサポートセンターに来て6年目になりますが、出前講座は今年が初めての取材でした。税事業の新たな一面として、これからの県政をになう若者に森林・林業・木材産業を工夫を凝らし、分かり易く説明し、木育体験で興味を持って貰う手法は大変参考になりました。
- これから木育に取り組みたいと思っている皆さんには是非参考にしていただきたいと思います。
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