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県民参加の森づくり事業を活用

能代市で木に触れる香りの時間 体験講座を開催

秋田県森林ボランティア団体 能代木材産業連合会
  •  令和7年6月28日(土)に能代市中央公民館において能代で木育を推進する会(秋田県森林ボランティア団体:能代木材産業連合会)が標記体験講座を開催しました。
  •  森林・林業に関する様々な体験イベントを見てきましたが、香りに注目した講座は初めてです。まさに目からウロコ、木材についてこんな視点もあるんだと大変良い勉強になりました。
  •  会場は能代市文化会館に隣接する能代市中央公民館です。1階のロビーは広々としています。
  •  私(福井)は平成7~9年度に木材高度研究所が開所した時に木材加工推進機構に派遣されており、当時能代市から派遣されていた佐藤茂さんには大変お世話になりました。佐藤さんは書道や山野草などの大家でここで行われる展示会などに出展されていて見学に来ました、懐かしい場所です。
  •  体験講座は2階の創作室です。皆さん次々に集まってきます。 NHKや地元紙の記者も来ていました。講座の様子は夕方のニュースこまちで紹介されました。
  •  能代木産連の佐々木さんの司会で始まりました。山本地区の森づくり運動推進員の畠山さん(右)と森さんも駆けつけ、税事業ののぼりを立ててPRしてくれています。本当に熱心な方々で山本管内の様々な団体には顔なじみでどこに行ってもスタッフのように働いています。
  •  佐々木さんは、能代市の木の学校の校長もなさっており、いろいろとお世話になっています。
  •  最初の講義は、木材高度加工研究所の渋谷准教授から「木の香りと精油について」、パワーポイントと手持ち資料を確認しながら説明がありました。
  •  渋谷さんにあいさつしたら、「木高研創立の時のメンバーですよね、今でもお名前が出てきますよ」と言われました。私がいた当時は木の成分の研究者はいなかったので今回は新鮮でした。
  •  約1時間、化学式などや香りの成分の分析結果などを示して、説明されました。
  •  詳しい内容は難しいのですが、精油とは、植物などに含まれる揮発性の油状物質。針葉樹では葉に多い。いくつかの有機化合物の混合物であることが多い。さらに2~5%とされる木材の抽出成分に含まれるがその中のごく一部ということで、植物体の非常に少ない量しかないそうです。
  •  そのため香水(特にバラ)は高いのだそうです。
  •  後半は香水を扱う会社の中田代表から香りについての講義です。フレグランスデザイナー、香水コーディネーターということで香りの専門家です。
  •  中田さんにあいさつしたら「前にお目にかかっています、金足農業の学生さんとヤマビルの忌避剤を開発した時に林業研究研修センターにお伺いしました。」ということで林業大学校の立ち上げで当時センターの所長をしていたときにお会いしていました。
  •  ちなみにその時は忌避剤を研究者に勧めましたが「我々はヤマビルの出る時期には山に行きません」と言われてしまいました。今回は顔なじみの皆さんが講師で心強いです。
  •  お話しは。木の香りの種類、香水と日本人の関係、などを分かり易く説明されました。
  •  講義の後は、それぞれのテーブルに7種類の香料が配られます(資料の右下に種類が書いてあります。) まず、中田さんが紙に香料を含ませ参加者に7種類の香りを嗅いでもらいます。
  •  その中で気に入った香りを自分で調合して、5ccの香水を作ります。と言っても香料を嗅いで違いは何となく分かっても直ぐにどんな香りだったか忘れてしまいます。
  •  中田さんから嗅覚はものすごく疲れやすいので、少し休んでまた嗅ぐと回復しますとのこと。
  •  7種類のうち嗅いでみて気に入った香料をスポイトで吸いだし、4~5種類を使って5ccの容器に入れるのですが、それぞれの量は皆さん違うので、世界に一つだけの香水ができるという訳です。
  •  畠山さん、森さんも夢中になっています。私もテーブルに入れて貰い、スギ以外の(スギ花粉症なので)6種類で造りました。
  •  試しに嗅ぐと何となく良い香りがします。あっという間に時間が過ぎて楽しく為になる体験講座でした。 サポートセンターでもこういう体験講座をやってみたいと強く思いました。