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県民参加の森づくり事業を活用

能代木材産業連合会が能代科学技術高校で出前講座を開催

秋田県森林ボランティア団体 能代木材産業連合会
  •  令和8年10月28日(水)に、能代木産連が能代市般若町県立能代科学技術高校において、建設科の2年生7人を対象に未来の就職や進学に役立てて貰うよう、また森林・林業を理解して貰うため出前講座を開催しました。
  •  能代木産連の事務局である能代木の学校の佐々木所長から、建設関係では県を挙げて高校生の就業活動に関わっているが林業・木材産業ではなかなかそういうことが無い。昨年に続き、能代科学技術高校の建設科を相手に森林・林業・木材産業を税事業によりPRするので紹介して欲しい、と言われ同校に向かいました。
  •  同校は、能代工業高校と能代西高校が統合した高校で、工業科と農業科のある珍しい学校です。正面玄関で受付し、広い校内を巡り歩いてやっと研修室にたどり着きました。
  •  平成7年度から3年間、私(福井)は、(財)木材加工推進機構に県から派遣され木材高度加工研究所の立ち上げに際し、支援部隊として働きました。その時に能代市から派遣されていた原田さんがバスケット協会の役員をしており、能代カップの試合を一緒に観に行きました。当時の能代工業は全盛期で有名な田臥選手のプレーを目の当たりにして驚愕したのを思い出します。
  •  上段は能代科学技術高校の正面です、学校の入口にはクマ注意の張り紙があり、手動で動くようになっていました。
  •  入口に入って手続きすると出前講座の道順があちこちにあり、その通りに行くと造形実習室に着きました。木都らしく教室の入口もスギです。
  •  担当の小松先生から本日の日程や説明があり、出前講座が始まりました。ガイダンスの次は、能代木産連の佐々木さんから森林や木材は二酸化炭素固定機能があることなどが説明され、県で作成したカーボンニュートラルの概要と世界の動きという動画を勉強します。
  •  これがなかなか分かり易い動画で、秋田県の現状やバイオマスの動き、森林は若返らないと炭素固定量が減るため伐採して再造林する必要があることなどが説明 されました。
  •  続いて秋田県木材高度加工研究所の野田先生から、木材の性質、やエレメント(材料)の違いによっていろいろな用途に使われる木質材料が出来ることが説明されます。
  •  薄い単板を重ねた合板や、木質繊維を集めたパーティクルボード、ラミナを貼り合わせた集成材、ラミナを直交方向に貼り合わせたCLTというふうに説明されました。
  •  特にCLTは木材利用量も多く、大断面の材料が作れるため床や壁に使われており、鉄やコンクリートに比べて軽いので大型建物を作る際も大幅に工期を短縮できる。
  •  外見はコンクリートや鉄製に見えても内部は木のぬくもりを持った建物ができると、オーストリアの建物を例に説明がありました。
  •  野田先生からそれでは真空CLTを作りましょう、と声が掛かりました。真空CLT?と思いましたが、通常はプレスで上から圧力をかけますが、真空にしてあらゆる方向から圧力をかけて木材を接着剤でくっつけるという理論です。
  •  お盆のような丸い板を生徒に持たせ、これはどうやって作ったでしょう、と問いかけると貼り合わせて作った、と正解の答えが。
  
  •  最初に木片を並べて板状にし、接着剤を塗布します。これを2段に貼り合わせて、通販でよく見る、布団収納圧力袋を利用して、木片を引っ越しで使う布製マットで囲いコンプレッサーで空気を抜いて真空にします。
  •  布製マットは何故使うのかは、接着剤が袋に直付かないようにすること、ビニール袋が傷まないように長く使うこと、だそうです。
  •  接着剤が乾くまで時間があるので、前半の授業はここまでです。
  •  次に地元の工務店である池田建築店の池田社長から、同社の説明と木造住宅がもつ性能や脱二酸化炭素社会に向けた取組なとが説明されました。建設科の生徒さん達なので将来の就職を見据えた地元企業の紹介は、素晴らしいと毎回思います。
  •  池田さんの説明後にボンドが固まったので野田先生の後半授業です。
  •  接着した袋から取り出します。模型CLTを皆で確認します。野田先生からは袋を大きくすると4尺×6尺の大きさのCLTも作れること、災害等で重機が現場に入るときに鉄板を敷かないといけないが、災害が増えてくると鉄板が足りなくなるのでCLTが代役を果たすこともある。軽いので軽トラで移動出来るのも機動性があると話しがありました。
  •  また、板の上に木片を置いて異形にしても、真空だと支障ないとの説明もされました。
  •  CLTの強度の話しや、現在日本でCLTを使って建てているビルの例などを紹介し、野田先生の授業が終了しました。
  •  最後は、佐々木さんの能代における木材産業や木高研などの話しがあり、県南の小松木工の組み木が配られ、それぞれが設計図を見ながら組み立てていきます。難易度がかなり高いのですが、さすが建設科の生徒さん、組み立てには個性があることに感心しました。
  •  私も挑戦しましたが、時間内には仕上げることができませんでした、既に仕上げのヤスリ掛けをしている生徒さんもいて、思わず老人は敵わんなあと独り言がこぼれました。
  •  朝からお昼までビッチリ盛りだくさんのメニュウでしたが、生徒さん達も真剣に取り組んでいました。出来れば林業・木材産業に就職して欲しいものです。